鬼の棲む滝 part2
投稿者:イエティ (51)
鬼の棲む滝、の続編になります。
書くつもりはありませんでしたが、入院中で暇なので過去にあった話を書きたいと思います。
2018年11月、鬼の棲む滝から無事帰還した俺は、Sとの再会や再就職活動に追われていた。
鬼のご加護か?わからないけど、条件のいい企業に合格し、彼女もできた。
2019年8月、再就職先はお盆休みが2週間と長く、地元に帰省した。
地元の友達と遊んだり、実家の犬とまったりしてのんびり過ごしていた。
鬼に軟禁されたのもこの時期だな、と。
ふと最近ことがうまく運ぶのは鬼のおかげかもしれないな、と供え物を持っていくことにした。
女の人間を持っていけるわけがないので、
スーパーで買った牛肉と実家で採れた野菜類を持って滝に向かった。
後から気づいたんだけど、滝の傍には林道が通っていて、
車ですぐ近くまで行くことができた。
また失踪しようもんなら大変だし、滝まではいかずに河原に食材を置いてきた。
案の定、またひどい耳鳴りが鳴った。
滝の傍で手を合わせると、中から鬼の声がした。
しゃがれた声で、相変わらず聞き取りにくいにも程があったが…
鬼「それ食っていいのか?」
俺「どうぞ、大したものじゃないですが、無事帰して頂いたお礼です。」
鬼「あんときの坊やか。葉っぱは好かん。肉だけ置いてけ」
俺「じゃあ肉だけ置いて帰りますから、どうぞ召し上がってください。」
鬼「次は女が良い。ほら、寄り合わせてやった女がいたろ。
黒い髪の女だ」
そこで初めて鬼の目的に気付いた。
俺の運気を高めるとかそんなんじゃなく、自分の食糧調達の為だったようだ。
俺「いや、あの子は俺の大事な人です。
すみませんが、牛の肉で勘弁してください。」
鬼「・・・・・・・・そうか」
俺「じゃあ、失礼します」
気になるから続きはよ
怖いというよりは不思議な話だね
面白い
早く次が読みたいです
いいぞいいぞ!