鬼の棲む滝、の続編になります。
書くつもりはありませんでしたが、入院中で暇なので過去にあった話を書きたいと思います。
2018年11月、鬼の棲む滝から無事帰還した俺は、Sとの再会や再就職活動に追われていた。
鬼のご加護か?わからないけど、条件のいい企業に合格し、彼女もできた。
2019年8月、再就職先はお盆休みが2週間と長く、地元に帰省した。
地元の友達と遊んだり、実家の犬とまったりしてのんびり過ごしていた。
鬼に軟禁されたのもこの時期だな、と。
ふと最近ことがうまく運ぶのは鬼のおかげかもしれないな、と供え物を持っていくことにした。
女の人間を持っていけるわけがないので、
スーパーで買った牛肉と実家で採れた野菜類を持って滝に向かった。
後から気づいたんだけど、滝の傍には林道が通っていて、
車ですぐ近くまで行くことができた。
また失踪しようもんなら大変だし、滝まではいかずに河原に食材を置いてきた。
案の定、またひどい耳鳴りが鳴った。
滝の傍で手を合わせると、中から鬼の声がした。
しゃがれた声で、相変わらず聞き取りにくいにも程があったが…
鬼「それ食っていいのか?」
俺「どうぞ、大したものじゃないですが、無事帰して頂いたお礼です。」
鬼「あんときの坊やか。葉っぱは好かん。肉だけ置いてけ」
俺「じゃあ肉だけ置いて帰りますから、どうぞ召し上がってください。」
鬼「次は女が良い。ほら、寄り合わせてやった女がいたろ。
黒い髪の女だ」
そこで初めて鬼の目的に気付いた。
俺の運気を高めるとかそんなんじゃなく、自分の食糧調達の為だったようだ。
俺「いや、あの子は俺の大事な人です。
すみませんが、牛の肉で勘弁してください。」
鬼「・・・・・・・・そうか」
俺「じゃあ、失礼します」
気になるから続きはよ
怖いというよりは不思議な話だね
面白い
早く次が読みたいです
いいぞいいぞ!