赤く染まる友人
投稿者:上龍 (34)
短編
2022/01/29
17:12
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学生時代、同じ写真サークルで親しくしていたAがいました。
Aはとても気持ちのいい人物で男女問わず人気があったのですが、ある時期を境に彼の身に異変が起こりました。
いいえ、正確にはAが被写体になった写真に真っ赤なフラッシュが映り込む怪現象が相次いだのです。
露光の失敗ではとサークルメンバーたちは噂し合いましたが、現像の際どんなに気を付けてもAが紛れ込んだ写真だけ赤く染まってしまうのです。
炎に炙られてでもいるかのように赤い光が入った写真を見て、私たちは口々に火事に気を付けろと注意しました。
ところがAは本気にせず「心配性だなあ」と笑い飛ばします。
数日後、Aが逮捕されました。罪状は放火です。数か月前に彼が火を放った一軒家が全焼し、高齢の夫婦が死亡したとニュースで知りました。
時系列を照らし合わせてみると、Aの写真に異変が起き始めたのは彼の放火直後からでした。
さらにAの自宅アパートからは火事現場を撮った写真が押収されたのですが、その全部に赤い炎が映り込んでいたそうです。
あの心霊写真はAに殺された被害者の無念の告発だったのでしょうか?
もちろん幽霊は怖いですが、私には野次馬に紛れて現場に居残り、夢中で写真を撮っていたAの方が余程恐ろしく感じられたのでした。
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放火殺人二人だと死刑ですかね?
大學生ですか?