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心霊

筋首さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

首吊りごっこ ‐処刑場の木の下で‐
短編 2026/05/01 20:26 68view

左遷先の仕事場は、毎日が憂鬱だった。
歳下の上司に怒鳴られ、終わらない残業。
帰っても、水しか入っていない冷蔵庫と、三時間の睡眠が待っているだけだった。

今日も仕事を終えたはずなのに、気の重さは消えなかった。
歩く足取りはふらつき、悪酔いしているようだった。

ふと、視界の端に大きな塚と一本の木が浮かび上がった。
職場の近くに首塚がある。
昔は処刑場だった……そんな噂を思い出す。
暗闇の中なのに、そこだけがぼんやりと明るく見えた。

甲高い笑い声が聞こえた。

子供たちだ。こんな夜中に。

着物の子もいれば、古びた洋服の子もいる。
どの時代の子供なのか、判然としなかった。
彼らは駆け回り、木に登り、楽しそうに笑っていた。

微笑ましい光景のはずなのに、胸が痛んだ。
落ち込むばかりの自分と、あまりに対照的だったからだ。

木の先端にはロープが吊るされていた。
輪になった先端が、首を通す形になっている。
そこへ、小さな女の子が枝を伝って近づいていく。

女の子はロープに手を添え、こちらを見た。

にこっと笑って、言った。

「これから、処刑されたママのモノマネしまーす!」

子供たちが一斉に拍手した。
声を出そうとしたが、体が動かなかった。

女の子はそのまま落ち、ロープに首を通した。
手足はだらりと垂れ、長い髪が顔を覆った。

息を呑んだ瞬間、女の子は顔を上げてケラケラ笑った。
他の子供たちも笑っている。

「次、オレがやる!」
「僕も!」
「あたしも!」

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