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不思議体験

キミ・ナンヤネンさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

俺が盗撮をやめた理由
短編 2021/01/11 23:48 3,521view
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俺はかつて盗撮をしていた。
盗撮と言っても、街に出ては美女を探し、その顔を写真に撮る、ただそれだけの事だった。

最初はスマホで撮っていたんだが、ある女性に見つかってしまい、しばらく追いかけられたんだ。
何とか逃げることができたが、あからさまにスマホを人に向けて撮影すれば、そりゃそうなるだろう。

それでも撮影を辞められそうになかった俺は、スマホで遠隔操作できる小型カメラを買った。
このカメラをカバンや荷物に忍ばせて、その向きを工夫してスマホで操作すれば、気が付かれずに撮影できると考えたからだ。

俺は、肩から斜めに掛ける小さな古いショルダーバッグを用意した。

そのバッグは縫い目が2センチほど破れていて、そこにカメラをうまく仕込むことができた。
レンズが外からは見えないようにできたから、絶対に盗撮に気づかれない自信があったんだ。
俺はバッグを肩から掛け、早速街に向かった。

街に出ると、美女を見つけてはバッグの向きを調整し、ポケットのスマホを手探りで操作して撮影を繰り返した。
次第にコツが掴めてきて、スマホの画面など見なくても美女を確実に捉える手応えを感じるようになっていた。

スマホの遠隔操作は思った以上に消費電力が大きく、気が付くと電源は切れていた。
俺はすぐに家に帰ってスマホをパソコンに繋いだ。

撮った写真は数百枚にもなっていた。
その写真を見ていくと、途中から何か妙な感じがしていた。
遠くに小さく写った美女、バストアップの美女、3人グループの美女。
中には、わざわざレンズを覗き込むような美女までいた。
俺は写真を見終わると、ある事に気が付いた。

その全ての写真がカメラ目線だったんだ。

それで俺は盗撮をやめることにした。

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コメント(3)
  • バレとるやないか…

    2021/01/12/21:59
  • 最後の方だけ少し変えました。
    大筋では変わっていません。

    2021/01/21/21:59
  • この盗撮犯より盗撮された女性の方が何百倍も怖い思いしてると思うんですが
    実際一般人のほか教員、警察官・自衛官も盗撮で捕まってるけど氷山の一角だし

    2022/06/11/10:20

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