私が学生時代に部活動の遠征で千葉県の海沿いの町に行った時の話です。
遠征中のある夜、私は部活の仲間たちと宿泊しているホテルの近くのコンビニに買い出しに歩いて行きました。
コンビニで買い出しを終えてホテルまで歩いて戻る途中に先が暗くて全く見えない細い横道がありました。
若かったこともあって好奇心旺盛な私たちはその真っ暗な細い横道の奥まで行ってみることにしました。
普通に歩いていくのでは面白くないと思った私たちは「よーいどん」の合図で一斉にその真っ暗な道を行き当たりまでダッシュすることにしました。
「よーいどん」の合図で私たちはダッシュしました。
真っ暗な中走っていくと奥には白くて大きな壁の建物が建っていてそれ以上先には進むことができませんでした。
その時は特に何も気にせずにホテルに戻りました。
翌日の朝、私たちは昨夜通った真っ暗だった横道に行ってみると、朝は太陽の光があたって明るい道でした。
その道の先には白くて大きな壁の建物が建っていると思っていた私たちの目に映ったものは白くて大きな壁の建物ではなく墓地でした。
その瞬間、私たちは驚くとともに昨夜のことを確認し始めました。
しかし、よく辺りを見回して確認しても昨夜通った道と同じでした。
何度確認しても昨夜私たちが見たと思っていた白くて大きな壁の建物は存在せず、その代わりに墓地があったのでした。
私たちはとても不気味に感じましたがどうすることもできずその遠征を終えて帰りました。
これは間違いなくぬりかべ