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サトルくんたちは中学生になった。
ユリカちゃんは私学に行き、サトルくんとアコちゃんは、同じ公立校に行った。
アコちゃん親子は相変わらずだった。
別の小学校から来た生徒たちには、サトルくんたち同じ小学校メンバーが事情を知らせて、アコちゃんには何も言わないでもらうようにした。
否定されていないと思ったのか、アコちゃんは、
「今年の7月に奇跡が起きて、この世は本当の幸せを知るのよ。私の手も元に戻るの」
と、クラスの皆に言っていた。
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7月に入った時、アコちゃんは嬉しそうだった。
7月の後半、夏休みに入る前も、
「奇跡まだかな?」
とウキウキしていた。
そして何事もなく7月は終わった。
サトルくんは夏休みで良かったと思った。アコちゃんの顔を見ないで済んだからだ。どう接して良いか分からない。
アコちゃんママも、特に見える所では騒がなかったので、平和に終わったと思ったそうだ。
だが、実はユリカちゃんの家では騒動が起きていたのだ。
後日に近所の人から聞いた話だと、アコちゃん親子や、それ以外でもユリカちゃん一家の教えを信じた人たちが、家に突撃にしたそうだ。
ユリカちゃんのパパは必死に言い訳をしていたという。その横で、ユリカちゃんとお母さんは泣きながら謝っていたらしい。
その後は居づらくなったのか、どこに行くとも言わずに、一家は引っ越した。そして今に至るまで、サトルくんはユリカちゃんに会えていない。噂を聞くこともない。
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新学期になって、アコちゃんが不登校にならないか、サトルくんたちは心配した。だがそれは杞憂だった。クラスの女子が一団となって励ましの電話を入れたのだ。また皆で示し合わせて、誰も予言の話はしなかった。
左手は元に戻らなかったが、アコちゃんは吹っ切れたのか、明るいままだった。ピアノも辞めなかった。
「片手でも、ピアノは弾ける」
そう言って、今でもピアノを楽しんでいる。
それだけは、救いだった。
























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