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ヒトコワ

たちさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

おかえりなさい。ごはんにする?お風呂にする?それとも…
長編 2026/06/01 18:02 258view

私は自分でもおかしいと思うほど変な人間だ。
何の面白味もない。
酒も飲まない。タバコも吸わない。ギャンブルもしない。女性とも遊ばない。特にこれといった趣味もない。
会社の同僚には、
「本当にかわってるよな〜」
「何が楽しいんだ?」とよく言われたもんだ。
しかし、私がそういう人間だというのが浸透して、そのようなことを言ってくる人はいなくなった。

そんな私でも唯一、自慢できるものが密かにある。
それは彼女の存在だ。
自分で言うのも変だが彼女は美人で、性格も私ととても合う。

そんな彼女と一緒の部屋に住んでいることが私の唯一の自慢であり、誇りだ。
しかし、周りの人には彼女の存在は伝えていない。伝えるとどんな人だとかどこで出会ったとかいろいろ聞かれるに決まってる。私自身がつまらない人間なので余計に聞いてくるに決まってる。

私の両親も彼女の両親も他界しているので、結婚式は2人で話し合い行わなくてもいいと決めた。

話は戻るが、私自身のルーティンがある。

決まった時間に起き、彼女を起こさないようにおにぎりや簡単な朝ごはんを食べて、決まった時間に自宅を出て、決まったコンビニで決まったお弁当を買い、決まった時間に出社する。
仕事が終わると真っ先に自宅へ帰り、お風呂に入り、ご飯を食べ、ソファでテレビやスマホを1時間ほど観て、決まった時間に寝る。

改めて思うが、自分自身少し気持ち悪いと思う。だが、自然と体がこの流れに慣れてしまい何も思わず、行動している。

彼女には唯一のルーティンがあった。
それは、私が帰宅すると、

「おかえり。ごはんにする?お風呂にする?それとも…私のところに来る?」

このセリフを言うことが彼女の唯一のルーティン。
初めて言われた時は多少驚いたが、私自身のルーティンがあったので、「先にお風呂に入るよ。」と伝え入浴していた。

そんなある日のこと。
会社で欠員が多く、その日までに終わらせないといけない仕事があったので夜遅くまで残業する日があった。
仕事をなんとか終え、空腹に耐えられず帰路の途中でコンビニでサンドイッチを食べ、帰宅した。
彼女はさすがに寝てるだろうと思いながら、静かに部屋のドアを開けるとそこには変わらぬ素敵な笑顔をした彼女が立っていた。
まさかの光景に、驚きながらも、
「た、ただいま…起きてたの?」
数秒ほど静寂の時が流れ、

「おかえり。お風呂にする?ごはんにする?それとも、私のところに来る?」

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