これは高校生の頃、よく遊びに行っていた友達から聞いた話だ。
彼には4歳くらいの姪がいて、よく家に遊びに来ていた。
その子は昔から少し変わっていて、大人には見えない何かが見えているようだった。
誰もいない廊下を見つめて急に泣き出したり
何もない場所を怖がって親の後ろに隠れたり。
だからといって、家族は「霊感がある」
と騒いでいたわけではない。
「また始まったか」
そんな程度の認識だったらしい。
その日も姪が遊びに来ていて、彼は退屈そうにしている姪へ声をかけた。
「二階の俺の部屋で遊ぶ?」
姪は黙って頷き、先に階段を上がっていった。
彼もその後ろを歩く。
部屋のドアを開け、姪が一歩中へ入る。
次の瞬間だった。
まるで熱いものに触れたみたいに飛び退き、そのまま彼の横をすり抜けて階段を駆け下りていった。
彼は慌てて追いかける。
「どうした?」
姪は足を止めると、困ったような顔ではなく
少し怒ったような顔で彼を見た。
そして、小さな声で言った。
「……友達いるじゃん。」
そのままリビングへ戻り、それ以上二階へ来ることはなかった。
もちろん、部屋には誰もいなかった。
少なくとも、彼には。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 0票



























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。