もうすぐ祠に着く・・・というところで、後ろにいたヤツが「うわぁ!!」と叫んだ。
な、なんだ!?・・・と思って周囲を見ると、林道横の小高くなった土手の上に大きな人影が立っている。口にはタバコをふかしているようで、そこだけ赤く光っていた。
とっさに懐中電灯を向ける。
「なぁんだぁ~~先生かぁ~」
それは担任の後藤先生だった。たぶん見張り役としてただ立っていただけなのだが、
それが逆に恐怖ポイントとなっていた。
先生は「ハハハ」と呑気に笑っている。
「先生、こんなとこでさぼってタバコ吸ってちゃダメじゃないですか!」
「ハイハイ、ほら、早く行け」と先生。後藤先生は本当にズボラで個性的な人だ。
そんな先生を置いて自分らは目的の祠に到達して、札を手にしてそのまま丘を下った。
あちこちで悲鳴がまだ聞こえる。
うん、たぶんそのうちのひとつは後藤先生を見てのものだろう、と納得した。
やがて楽しいイベントも終わり、解散となった。
みんな就寝のため自分たちのロッジへ戻っていく。
就寝と言われて素直に寝る生徒などいない。
顔を寄せ合って、女子の話で盛り上がる。
「好きな女子、いるか?」
「A組の小野!」
「あぁ、アイツかわいいよな!」
・・・笑うとエクボの出る小野さんの事は、自分も好きだったのでなんか悔しい。
そんなところに、お決まりのように先生たちが見回りにくる。
ロッジの中まで入ってきて、ひとりひとり確認してから
「消灯だー! 早く寝ろよ」そう声をかけて出ていった。
だが、やはりそんなことでおとなしく寝る生徒などいない。
消灯はしたものの、懐中電灯を1個だけつけて、
これもまた定番、怪談話が始まった。
首無しライダーとか、四つん這いで追いかけてくるお婆さんとか・・・
みんな怖い話にビビり散らかす。
「そうだ、お守りもってきてたんだ」
自分のリュックからお守りを取り外し。みんなの輪の中に置いた。




























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。