目だけが、じっとこちらを見ていました。
そのとき、思いました。
あれは、反射じゃないのかもしれない、と。
怖くなって、テレビのコンセントを抜きました。
画面は真っ暗になって、ただの私が映っていました。ちゃんと同じ動きをしました。
ほっとしました。
でも、そのときです。
後ろで、寝室のドアがきぃ、と鳴りました。
振り返ったら、ドアの隙間から私がのぞいていました。
パジャマ姿でした。
私は、リビングに立っています。
じゃあ、あれは誰ですか。
その子は、ゆっくり口を動かしました。
「そっち、狭いでしょ」
声は聞こえませんでした。でも、はっきりそう言ったと分かりました。
次のことは、うまく書けません。
今、私は自分の部屋にいます。
テレビの黒い画面の前に立っています。
向こう側に、私がいます。
あの子は、ときどき三時十七分に目を覚まします。
だから、私は待っています。
今度は、どちらが起きるのか。
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