子どもを連れて帰ったのは・・・？

私「・・・という事なのですが、どうすればよろしいですか？」
園長「分かりました。この件はうちにも責任があります。ゆうくんのお母さんに警察に届け出るようお伝えください。こちらからも警察へ連絡します。その後他の保護者の方にも連絡をし、お迎えを頼みます。全員帰り次第休園にし、警察に協力しましょう」

私「分かりました」

現場に戻り、他のクラスには事情を話し、お迎えの準備をお願いした。
お母さんの所に戻ると、恐怖、不安から顔色も悪く、ずっと泣いている。

私「大丈夫ですか？旦那さんにお電話は？」
お母さん「はい・・・しました。今からこちらに来るそうです・・・」

知らなかったとは言え、今回うちにも問題がある訳だから・・・こりゃ旦那さんに怒られるだろうなぁ・・・とこの時心の中では思ってた。

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旦那さんが到着し、開口一番

旦那「この度はご迷惑をお掛けし申し訳ございません！！」

と深く頭を下げた。こちらも、

私「そんな！こちらこそ、この度は大変申し訳ございません！！」
と頭を下げる事しか出来なかった。

旦那さんは既に警察に連絡し、前の旦那の家にも連絡したと言った。

旦那「前の旦那の家に連絡しましたが、昼に出たきり連絡が付かないそうです・・・」
私「そう・・・ですか・・・」

その後警察も来て、保育園での聞き取りが始まった。

刑事さんが私に、男性の特徴や、車の車種・ナンバーは分かるか？と聞いてきたが、正直車には興味が無いので車種は分からない。

私「男性の特徴はこんな感じですが・・・ごめんなさい。車は分からないです・・・。」

そう言った時、別のクラスの、車が大好きなアヤ先輩が、「あ、私、分かりますよ！細かいとこまでは見えませんでしたが、黒のホンダのアコードで、ナンバープレートは「8888」です。ゆうくんを乗せる所も見てましたので、間違いないです！」

刑事さんは「ありがとうございます！この情報を元に捜査します！！」と出て行こうとした時、この話を聞いていたお母さんが

「間違いありません・・・前の旦那の・・・車です」

と言い、横に居た旦那さんも「ここに住んでいる人です、連絡先はこれで、住所はここです」と持って来ていた裁判所の通知書を刑事さんに渡した。

刑事さん「ありがとうございます！では何か進展が有ればご連絡します！」

そう言ってバタバタと出て行った。

お母さんは相変わらず精神的に参ってしまっているので、旦那さんが「家に連れ帰り、義両親を呼んで落ち着かせるようにします。こちらも何か分かれば連絡します。色々ご対応して頂きありがとうございます。」と言い保育園を後にした。

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