これは私の母から聞いたお話です。
私の母が子供のとき、近くに大きな家(いわゆる旧家でした。)があったらしいです。その家は母、父、娘、母方の祖父の4人ぐらしでした。その家の母を仮にAさんとします。
Aさんは昔から、お金のことに関してとても意地汚いというか、ズルかったそうで、近所の人たちからもよく嫌煙されていたそうです。
その家である日、火事が起こりました。通りかかった人が消防隊などに連絡をしたそうです。そのときは、父は出張で家に居なかったらしく、Aさん、娘、祖父の3人が家に居たそうです。Aさんと祖父は逃げ切れましたが、娘は亡くなってしまいました。死因は焼死。しかも、身体の半身が綺麗に燃えていたそうです。
駆けつけた消防隊が火を鎮火したあと、現場検証をしたところ、発火するようなものは近くに一切なかったそうで、不審火なのではないかと言っていたそうです。また、娘には多額の生命保険がかけられたいたことも判明しましたが、旧家であることが関係するのか、結局うやむやになって話が流れたそうです。
後日、葬式が行われました。私の祖母も参列したそうですが、Aさんは「娘が死んでしまった」とだけつぶやき、泣いてもいなかったらしいです。
数年後、再びその家で火事が起こりました。また、父は出張で家を離れており、家にはAさんと祖父の2人きりでした。同じ流れで、偶然通りかかった人が目撃し、消防隊に連絡したあと、「火事だ!」と大声で叫びました。近所の人などが次々と集まり、騒がしくなります。しかし、消防車の到着には時間がかかるため、集まったうちの数人が「中の人を助けないといけない」と火に向かって歩き始めたところ、燃え盛る火の中から人影が現れました。現れたのは、Aさんでした。虚ろな目をして、無表情で、無言。また、右半身が燃えていたそうです。その場の全員が唖然としていると、Aさんはゆっくりと歩いて近づいてきます。Aさんは少し歩いたあと、そのまま前に倒れ込んだそうです。その直後、祖父が慌てた様子で家の裏から現れました。祖父はそのとき、偶然にも家の裏側にある畑に居たそうで、気づいたときには家が燃えていたと言っていたらしいです。
消防隊が到着しましたが、もう手遅れでした。Aさんはその場で死亡確認がなされ、そのまま連れて行かれました。
連れて行かれる直前、祖父がぼそっとこう呟いたそうです。
「報いを受けたんだ」と。ちなみに、火事の原因は不明で、再び不審火として片付けられたそうです。


























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。