「お前の友人に確認するか?」
その言葉に、Iの顔から血の気が引いた。彼女はゆっくりと床に崩れ落ち、泣き始めた。私たちが築き上げてきた信頼が、目の前で崩れ落ちていくのを感じた。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
彼女の涙と共に、すべての真実が明らかになった。
友人の紹介で知り合った男性との関係。息子が生きていた頃に一ヶ月ほど関係があった不貞行為。そして——息子が亡くなったあの日も。
「あの日も、お前はこいつと一緒だったのか……?」
私の内側で何かが壊れた。怒りではなく、もっと深い、激しい感情が湧き上がった。
息子への罪悪感。自分が気づいてやれなかった無力感。そして、それらすべてが、憎しみへと変わっていった。
「出ていってくれ……」
震える声で、私はそう告げた。
Iはその夜、実家に帰った。翌日、義理の両親と話し合いの場を持った。
彼らは終始、頭を下げていた。「娘の不始末をお許しください」と。
私の怒りは収まることなく、徐々に冷たい決意へと変わっていった。
「相手の男も呼び出せ」
義父が娘のスマートフォンから相手に連絡を取った。繋がったものの、義父が問い詰め始めると、通話は切られ、以降は着信拒否された。
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