男性いわく自分含め独り身の初老男性と老夫婦が数人、
若者も子連れもいない廃れた村だと言っていました。
村に入り、男性の家にあげてもらいました。
すると田舎あるあるというか他の家の男性たち数人が
上がりこんで晩酌しており、俺らを出迎えてくれました。
そこからは夕食まで酒臭いおじさんたちに根掘り葉掘り旅の話や
最近の若者の話をさせられて、内心うんざりしていましたが
これも数日泊めてもらうためだしと、我慢していました。
村の話になった流れで、ひとりのおじさんがこの村の風習について
話しはじめ、俺は少々興味を惹かれました。
内容は子供が成人を迎える際の習わしとして
昔から成人の儀を行ってきたというもので、
12歳を迎えた男児は村の奥にある、お社に夜集められ
一人ずつ鳥居をくぐりその日成人になる者が巫女により選ばれたとか。
選ばれなかった男児は村に戻り、また一年待ってから成人の儀を迎えるのだとか。
さて、ここで重要なのは選ばれた男児たちの方。
巫女とともに社に残り、大部屋で夕食を取ってから巫女の案内で
さらに奥の山道を登る。
木々の生い茂る獣道を進んだ先には、小さな小屋があって
男児数名はそこに一晩泊まるのだとか。
俺は度胸試し的な風習だろうと聞いていたが、
おじんさんの次の言葉で一気に血の気が引いた。
『そんでなその小屋で食われるんよ神さんに』
意味がわからず尋ねると、おじさんはわるいわるいと
頭をかいて詳しく話してくれた。
しかし、その内容はさらに理解不能なものだった。
男児たちが泊まる小屋はいわゆる山の神様の聖域にあるらしく
真夜中になると小屋の壁を外から引っ掻くような音がして
男児たちは泣き始めるのだが、少しすると戸をの三度叩かれるのだとか。
すると巫女が戸を開け、外にいる何者かと話をする。























思った以上に怖くないです