「あんたに、お婆ちゃんの故郷の話をしてあげようかね」
そして、村の話を聞かせてくれたんです。
曾祖母は、祖母に「あなたも、あの村で生まれた女なのだから」と小さい頃から村の伝承を伝えていたそうです。
祖母は言っていました。
「神様に祈ってごらん。役立たずなら、そのうち居なくなるさ。お婆ちゃんのお父さんや、旦那みたいに」
「お前も村の血を引く女なんだからね」
話を聞いた時、正直に言って困惑しました。
まさか、自分がそんな因習のある村の家系だなんて、考えたこともなかったですから。
今となっては、神様が本当に居たのか、それとも村内の秩序を守る為、必要ない人物を消すのに大義名分が必要だったのか、調べる事は出来ません。
ただ、祖母が「男尊女卑」って言葉を、私が知ってる意味合いと違う形で使用していた理由が、この時にようやく分かりました。
皆さんの周りに、一般的な意味とは違う言葉の使い方をしている人って居ませんか?
聞いてみるのも面白いかもしれませんよ。もしかしたら、意味があってわざとその使い方をしてるのかもしれませんから。
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知れっと祖父と父が排除されてるやん
いいね。面白い。
このお話の女性の旦那はどうなるんだろうね