【鬼ぃちゃん事件】-事件記者 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (210)
「綾辻のテコンドーのテクニックはすごいよ。でも、テコンドーにはちゃんとしたルールがあって、その中で試合をしてるでしょ? 大きい大会になるほど、油断してると安易に反則を取られてアウト。だから綾辻はちゃんとそのルールを守りながらキレイな技を私に仕掛けて来てるんだよね、無意識のうちに・・・それに比べて私のはルール無用。狙うなら急所、殺られる前に殺る・・・綾辻がルール通りにどこを攻撃して、どこを攻撃してこないのかを知れば、私の方が有利になっていく・・・」
「そうか・・・。ストリートファイトで感じた焦りって、そこだったんだ・・・」
「でもねぇ綾辻。ルールに則って戦う方が美しいよ。それこそが正しい道だと思う。所詮ルール無用で学びがなければ、人は伸びないで終わるもの」
「ありがとうございます・・・朽屋先輩。なにかヒントをもらった気がします。つまり、セオリー通りの攻撃だけじゃ、そのうち通用しなくなるってことですね」
「呑み込みが早いねぇ綾辻は。きっと今よりもっと強くなれるよ」
「ハイ!・・・でも・・・どうやら今日は『鬼ぃ』、来てくれなさそうですね・・・」
「悪りぃ、すっかり忘れてた・・・綾辻・・・私が相手じゃ多分ダメだ。
綾辻をピンチに追い込めないもの」
「ダメですか・・・」
「理由はこうだ・・・『鬼ぃ』が本当に助けに来る時は、命にかかわるようなピンチの時だ・・・と仮定する」
「ハイ・・・」
「だとしたら『鬼ぃ』はすでに私と綾辻の行動を見切っていて、この試合をスパーリングとしか見ていない・・・」
「ハイ・・・」
「私には、とてもじゃないけど、かわいい綾辻を殺すようなマネはできない・・・つまり、
私には殺気が足りないのよ・・・」
「殺気・・・『鬼ぃ』を呼ぶためには殺気が必要・・・」
「そう。・・・たぶん、そうよ」
「殺気かぁ・・・」
「どう?よかったら、明日の夜、学校のグラウンドで再チャレンジしない?
それまでに殺気のあるやつ見繕っておくから」
「わかりました。望むところです!!」
明日の再戦を誓い合い、体育館を後にする二人。
・・・・・・
再戦の月曜日。
夜の学校グラウンドにライトが灯る。
この場所は校門から入ってずっと奥にあり、外から簡単に覗かれることもない。
そこに朽屋と綾辻、そして九郎がいた。
「なんでアンタまで付いてくるのよ、九郎・・・」
「だって姐さん、昼間組織の人と連絡とってたじゃないですか。これは何かあると・・・」
kamaです。朽屋瑠子シリーズ第12弾は、前回の「赤騎士事件」の流れを汲みながら以前公開した【鬼のいる街】という作品の解決編ともなっています。今回はアクションも多いので、マンガ的に楽しめるのではないかと思います。よろしく~~
瑠子シリーズ大ファンの地方在住者です。赤鬼のお兄さんと妹の香織ちゃん、某アニメを彷彿させるようで感動しました。九郎ちゃん♀と瑠子のバディ、これからも期待しています。
↑kamaです。コメントありがとうございます。いつもありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか。多分この後、組織は綾辻兄妹をスカウトするんじゃないですかね~。またいつか再登場する日も来るかもです。ちなみに、朽屋愛用のマグカップについてですが、実は第一話ですでに登場しております。三連休ヒマだ~という方は、ぜひ朽屋瑠子シリーズ読破してみてください~~~
10/7(土)21:00 渋谷区道玄坂のスクランブル交差点で暴走車が7人を撥ねる事故。
朽屋瑠子で渋谷が舞台というので、なにかあるだろうなとは思っていたが。
何と!死んだはずの赤い馬が調教されカプセルに封印されていたとは。
↑kamaです。そうです。朽屋はこれでケルベロスと赤い馬の2頭を使い魔として使役することになりました。カプセルの描写は、もちろんウルトラセブンのカプセル怪獣のオマージュです。もう何体か欲しいですね。
その事件って本当にあったんですか?違うならKamaさん天才ですね