【赤騎士事件】-事件記者 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (216)
「ねぇねぇ、朽屋さん大丈夫だったの?」女子編集部員たちが集まってくる。
「えぇ、平気よ。ところでデスクは?」
「・・・行ったか?・・・(;゚Д゚)」机の下から出てくるヴィンセント三上。
「うわっ!デスクがデスクの下から出てきた!?」
「いや、ちょっと机の下にプライドを落としてしまってな・・・」
「デスク、あいつら今晩私を迎えに来るって言ってましたから、
ちょっと組事務所まで行って、その後直帰します」
「あっそう・・・。じゃ、今日はみんな、残業ナシで定時で帰ろっか」
編集部員たちが色めき立つ。
「やったぁー! こんなことなら毎日でも来てくれないかな、ヤーさんたち」
・・・・・・
『ハァ~イ! こんぺろ、こんぺろ、こんぺろ~ペロリンガ星から来たペロちゃんだよ~♡
今日のキャトル3分クッキングは~・・・牛肉のガンマ線焼き~ベントラー風味だよ。
まずは下ごしらえ♪ ①キャトって来た地球産の牛をくりぬいて血抜きします・・・』
編集部にひとり残り、無表情で『月刊モー』用のお料理コラムを書く朽屋・・・。
そこへ突然、アロハシャツのチンピラ風の男が一人、ドアを開けて入って来た。
「こちらに朽屋の姐さんはおいでですか?」
「ハイ、今いきまーす」どうやら迎えが来たようだ。
一緒にエレベーターに乗ると、まるで品定めでもするかのように、チンピラの男がジロジロと朽屋を眺めまわす。(イイケツしてんなぁ・・・肩幅もあっていい形してるし、脇からウエストのラインなんて豹でも見てるみたいだぜ・・・鍛え上げられたしなやかな身体だ・・・オレくらいになるともう服を着てる上からでも女の身体が全部判っちまう。こいつはかなりの上玉だぜ・・・)
「な・・・なによ・・・?」
チンピラが名刺を渡してきた。
「姐さん、その気になったらいつでも連絡してください。
姐さんならあっという間に今の10倍、いや、100倍のカネを稼げますぜ」
「えっ!ホント!?・・・いやいや、アブナイアブナイ・・・」危うく誘いに乗る所だった。
朽屋を乗せた黒いミニバンが編集部のビルを出る。
少ししてから、隠れていた月刊モーの社用車が一台動き出す。
実はヴィンセント三上が朽屋を心配して尾行しているのだ。
(もう~やぁねぇ・・・デスク。バレバレよw) 当然それに気づいて微笑む朽屋。
kamaです。朽屋瑠子シリーズ第11作目は、対バルベリト戦です。
今回は登場人物も多いですが、個性ある人たちが多いので好きになっていただけたらいいなーと思います。尚、ネタバレですが、文中8pでヤクザの事務所が「渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5」となっていますが、これはもちろん架空の住所で、知ってる人は知っていると思うのですが、1992年に公開されたウッチャンナンチャンの主演映画「七人のオタク-カルトセブン-」で、主人公の南原さんが無線オタクをつかまえるための罠として流し続けた謎の暗号「・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・」というのが元となっております。今回のお話では渋谷区を舞台にしたかったためです。ラストも朽屋がキルビルやってる姿を想像しなから読まれると、楽しさ倍増かと思います。ロマンホラーということで、お楽しみください。
面白かったです。一気に読みました。
今回も面白かったです
このサイトの他の作者の作品も、朽屋瑠子にかかれば全てハッピーエンドになるのに!
↑kamaです。コメントありがとうございます。19ページもあるのに一気読みしていただいてありがとうございます。感謝!!
個人的に朽屋瑠子シリーズをおもしろいと言ってもらえるのが一番うれしいです。自分で読んでて一番おもしろい作品ですからw
今朝も会社に行く前に「どこか間違いはないかな~と読んでたら、途中からおもしろくなってきて止まらなくなり、あやうく遅刻するとこでした。フ~アブナイ~~
瑠子シリーズ今回もドキドキしながらも楽しく読ませて戴きました。九郎ちゃんと瑠子のバディ、今後が楽しみです。
読んでいるうちに目が冴えてしまい寝不足です。
今回のも面白かったですよ。
でも、組長が死ぬなんて😭
気になるのは九郎が朽屋の体を拭いてるときに赤ちゃんみたいって笑うとこがあるんですが、えっ、朽屋の体にベビーなところがあるってことですか?!
↑kamaです。コメントありがとうございます。
ドキドキしながらみていただいて、本当に感謝です。
寝不足にして、スイマセン!楽しんでいただければ本望です。
朽屋の裸で赤ちゃんみたいなところ・・・たぶん、肌ですかね?わかりませんが。
・・・組長と桐原が死ぬのは、実は僕も葛藤がありました。なにも殺さなくてもいいんじゃないかと。逆にここでニンニンを死なせてしまおうかなとも思っていました。
でも、ニンニンが死ぬと呼び出した朽屋の責任問題にも発展しそうだし、明るく終われない気がしたのでニンニンは生かしました。組長と桐原さんももったいなかったですが、彼らはやはりヤクザですから、極道には極道の道があります。死んで花実が咲くというか。実際彼らは作品内で人殺しをしたと語っていますから、作品を読んだ人の中には人を殺したやつがなぜ生きながらえているのかと反社に対して嫌悪感を抱く方もいると思います。だからこのような結末が似合いだったのかな、と思います。問題は九郎ですね。彼(彼女)は本編内で5人殺してると言ってます。なのに最後は明るく朽屋と仲間になりそうな雰囲気ですが・・・果たして殺人を犯しているキャラが普通に受け入れられるのか・・・というのは非常に難しい部分もあると思います。ボクの作品の作り方からすると・・・九郎も組長と同じようにどこかで死ぬ運命にあるのか・・・あるいはこの呪縛を説くために、九郎は実は殺しなんかやってなかったという設定を用意するか? 子供時代からの洗脳で心神喪失状態だった?
さてどうなるでしょうか。本文内では自分の死をいとわない行動が目に付く九郎ですから、これから先も死線に最も近いキャラとして登場していくかもしれないですねぇ。・・・先の事は判りませんね。