【古代人事件】-事件記者 朽屋瑠子-
投稿者:kana (210)
「・・・ここはいったいどこなのだ、おまえは何者だ・・・」
黒い男の声が朽屋の頭の中に直接入ってくる。言葉はわからないが意味が分かるようになった。
朽屋が応える。
「恐らくとしか言えないのだが、ここはおまえが暮らしていた時代より2500年以上たった未来だ」
「なんだ?何を言っているのか、わからない・・・」
さもありなん。彼のいた時代には年号すらなかったのだ。過去だの未来だの言って通じるわけもない。
「村はどこだ、川はどこだ。動物たちはどこへ消えた?」
「お前の知っている村はもうない。川は・・・ここから800メートル・・・10分ほど歩いたところ・・・えーと、距離も時間も意味通じないか・・・とにかく、川ならそれほど遠くないところにある。動物たちは、今は山奥だ。ここは人間の住む町の中にある公園だ・・・あぁ、町も公園も通じないか・・・」
「そうか、異国の言葉を話す女よ、礼を言う。ここは俺の住んでいた場所ではないということだな」
「理解していただいて助かる。このまま大人しくついて来てくれれば悪いようにはしない。武器を捨て、両手を前に出してくれ」
「これか・・・」そう言って黒い男はナタのようなものをマジマジと眺めながら言う。
「すごいだろ・・・これは俺が作ったのだ。鉄というものが手に入るようになり、それで作った武器のおかげで我々の兵は戦いで負け知らずだ。俺が作ったこの剣は、今までにないほどの大量の鉄を使い、大きく、硬く、強い!これで何人も殺した。剣の強さを知るため、村を襲った。
男も女も子供も上も下も皆殺した。素晴らしい最強の武器だ。それを俺が作り出したのだ。誰にも渡さん。・・・おまえも殺す」
朽屋の目にメラメラと怒りの炎が湧きたつ。
「この地に眠る遥か古代からの迷い霊だと思って穏便に済まそうと思っていたが、ただの殺人鬼じゃねーか!おまえはここで終わりだ!」
朽屋は先ほど持って来たルーフキャリアの一本のクチを切り、中から短い槍を取り出した。短槍だ。
その切っ先部分を額に当て、念じる。青白く輝きだす刃。
「ぐぉぉぉぉぉぉ!」突如叫び狂って鉈を振るってくる男。
それをすっと避けながら短槍をくるくる回して体勢を整える朽屋。
「フン、鉄の鉈を最新の武器とか言ってる原始人のバーサーカーに負けるかっての!!」
空を切りいら立つ黒い男。さらに全身からオーラを出し殺意をみなぎらせる。
・・・・・・
ピンポーン
呼び鈴を鳴らす会社員の青年。
「朽屋さーん、差し入れでチー牛買ってきましたよ~ えへへ、一緒に食べましょ」
そう言って休憩室に入る青年。
「あれ?・・・いない・・・」
だがそこには、公園に仕掛けた暗視カメラのモニターがあり、
そのひとつに青年は目が釘付けになった。
例のあの黒い怪人と、朽屋が鉈と槍で戦っているのだ。
kamaです。
最初、違う作品とくっつけたまま投稿してしまって17ページくらいになっててビビりました。
現在修正して9ページです。よろしくお願いします。
このお話の前日譚として、私の作品「黒くて伸びる人」を御一緒に読まれると、おもしろさも倍増です。また、「事件記者-朽屋瑠子ー」シリーズはこれで三作品目ですので、合わせて読まれると世界観が広がって楽しいと思います。
よろしくおねがいします。
kamaです。
読み返すと改行位置以上とか、誤字脱字や「」で閉じられてなかったりとさんざんで、
何度も編集かけました。読んでる途中の方、読みづらくて大変申し訳ありませんでした。
以後も誤字脱字などありましたらお知らせください。
よろしくお願いします。
あ、9ページから編集して8ページに減らせました。
怖いというより楽しいです
↑kamaです。ありがとうございます。
楽しくて何よりです。
ネタが豊富な先生の事ですから次回作に期待します。
↑kamaです。ありがとうございます。
ちょっとずつ、イロイロ出していきますのでお楽しみに。
これ、最後、クッチャルコさん、やってますねぇ。
やってますよねぇ、コレ?彼と。
楽しく読ませてもらいました。続編が楽しみです。
楽しく読ませた頂いたんですけど 失礼ですが読んでる途中に中二病だt((殴
↑kamaです。朽屋瑠子シリーズはネタ満載でお送りしております。楽しんでください(笑)