A子は20代の時、家族で海外ツアーに出掛けた
ヨーロッパ数ヵ国を巡るグループツアーで、各国でイベントがあり、どれも楽しいものばかりだった
だが、その中でひとつだけ異質なものがあった
それは中世ヨーロッパの魔女狩りで使われた、拷問や処刑の道具の展示会だった
展示物はレプリカではなく、実際に使用された
もので、触って良いという許可まで出ていた
好奇心旺盛なA子は色々と触ってみたそうだ
他に触っている人はいなかったというから、悪趣味なのは彼女だけだったようだ
恐ろしい器具が並ぶ中、1番奥に処刑に使ったというベッドが置かれていた
「どなたか、ここに寝そべって写真を撮ってみませんか?」
添乗員の言葉に、A子は手を挙げようとしたが、家族にドン引きされそうだったのでやめた
他のツアー客も、だれも立候補しなかった
「どなたもいらっしゃらないようなので、私が寝てみますね。皆さんどうぞ、シャッターチャンスです!」
そう言うと添乗員はベッドに横たわり、ツアー客たちはパシャパシャと写真を撮りまくった
その後ツアーは無事に終わり、とくに霊障もなくA子たちは帰国した
数ヶ月後、ヨーロッパの某国で大きな事故があった
日本人の旅行客も巻き込まれて、何人もの方が亡くなったと報道もされた
その中に、A子がツアーでお世話になった添乗員の名前もあったそうだ
処刑台に寝そべったから、祟りで亡くなったかどうかは分からない
たまたまかもしれない
だがどうしても結びつけてしまう、A子はそう締め括った


























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