深夜の徘徊
投稿者:りう (54)
短編
2022/03/15
01:05
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残業を終えて、駅から家まで歩いていた時、どう見ても
幼稚園児ぐらいの男の子が一人でトボトボ歩いていた。
こんな時間に普通じゃない。
立ち止まって、しばらく様子を見ていた。
男の子はトボトボ歩くだけ。付近の路上に大人はいない。
仕方なく110番することにした。
疲れていたのもあって、声をかけて交番まで連れて行く
気力はなかった。そのかわり、おまわりさんが来るまで目は離すまいと思っていた。
約20分後、ミニパトでおまわりさんがやって来た。
やれやれ、無事に保護されたかと思った時、母親らしき
女性が駆け寄って来て、
「も〜マー君!勝手に出て行っちゃだめでしょ!」
と抱きしめた。
私は思った。
「いやいや、あんた、さっきからずっと
そこの家の中から真顔でコッチ見てたやん。」
おまわりさんが言った。
「また この人(女性)か…」
……、母親か?
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