「本気でミサキを愛しているなら、彼女を失いたくないなら、今すぐ行くんだ。これを逃せばチャンスは二度と巡ってこないぞ。何もかも終わりだ」
その言葉で俺は全てを理解した。
この中年男が何者で、この裂け目がどこに繋がり、俺がこれから何をするべきなのかを。
ああそうか。そういうことだったんだな。
だったらもう、やるしかない。
俺は誓ったんだ。ずっとミサキの側にいて彼女を守り抜くと。
ミサキは絶対他の誰にも渡さない。
マスクを着けて懐にカッターナイフを忍ばせた俺は、淡い光が漏れ出る裂け目の中へと一歩、踏み出した。
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