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残業も終え、帰宅した山田さんだったが、指先の突起は2ミリほどに成長していた。
最初、毛抜きで引っ張れば抜けるのではないかと思ったが、なかなか抜けない。
トゲのようなものが刺さったのではなく、明らかに皮膚の下から何かが生えてきていた。
子供の頃に、深く刺さったトゲを針でつついて皮膚を薄く一枚やぶって取り出したことがある。それをやってみようと思ったが、裁縫もしない山田さんの家には針というものがなかった。いろいろ代わりになるものを探した結果、カッターの刃先でできるかもしれないと思い、カッターでそのトゲのような突起を取り出すことにした。
突起の根元部分に、薄皮一枚切るつもりでカッターの刃を慎重に突き刺す。
ほんの少し痛みはあったが、手ごたえがあった。山田さんはうまく突起を取り除くことに成功した。2ミリほどの細長いそれは、半透明で硬く、指でつぶすこともできない。
試しにカッターの刃で切断してみると、カチッと音がしてカットすることができた。
別に断面から何かが出てくるわけでもなく、カッターでギリ切れるくらいの硬い物質なのがわかった。
次に足の裏である。・・・先日痛みが走った場所を改めて見て見ると、やはりそこにも指先と同じ突起が出ていた。こちらはもう3ミリほどに延びている。
山田さんはかがみながら、足の裏にカッターを突き刺した。
突起は無事に取れた。
一段落してぐっすりと眠りにつく山田さん。
・・・寝ながら体中をボリボリと掻きむしった。本人はまだ気づいていないが、
体は異変に対処しようとしていた。
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翌朝、山田さんは自分で自分の体を無意識にボリボリ掻いていることに気が付いて目を覚ました。腕がかゆい・・・足がかゆい・・・胸元も、頭もかゆい・・・
あまりにかゆくて飛び起きた。
「なんだ?? かゆっ!!」
腕などにぶつぶつとしっしんのようなものがたくさん出ているようだ。
布団にダニでもいたんだろうか・・・そう思って急いで洗面所へ行った。
湿疹の様子を確認するためだ。
だが、そこにあったのは、湿疹ではなかった。
先日から足の裏や指先に出ていた突起・・・それが何十と腕から出てきており、
それを湿疹と勘違いしていたのだ。
足にも、胸にも、首周りにも、耳の後ろにもそれはあった。
そして・・・頭皮を指で触って背筋がぞっとした。
頭にも数十・・・いや、百を超えるかもしれない。小さな突起が大量に・・・
山田さんは、そんな自分の体の異変を呆然と見つつ、嫌な想像が頭をよぎった。
「これ・・・もしかしたら、極小のツメなのではないか・・・・!?」






















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