奇々怪々 お知らせ

意味怖(意味がわかると怖い話)

Mameさんによる意味怖(意味がわかると怖い話)にまつわる怖い話の投稿です

【サンプルをどうぞ】
長編 2026/07/01 00:12 198view

「本当にこのクスリで間違いないのか?」とインドの製薬会社に問い合わせてみると、
1週間もしてからようやく返信のメールが来た。
要約すると、これまでの薬品に含まれていた黄色の色素に、強い発がん性が見つかったため、着色料を変更したのだという。・・・なんともいまさらな話である。
書かれていたのはそんな程度で、発がん性に関する保証やら賠償やらそんな話は一切書かれていなかった。まぁガンが発生したわけでもないのに賠償請求もできないだろうな・・・とは思った。それに効果はある。いまさらやめられないクスリだ。ここは泣き寝入りするしかないか・・・と思った。

そんな折、会社では大事件が起きていた。
あの、高尾部長が行方不明なのである。
タイ支社にわたって数か月。ある日突然病気を理由に会社を休んだかと思うと、
そのまま行方をくらましてしまった。・・・失踪である。

タイ警察では誘拐の可能性も含めて、事件・事故の両面から捜索していたが、いまだ発見にはいたっていない。

・・・・・・・・・・・・

それからさらに1年が過ぎたころ。
山田さんは相変わらずインドの製薬会社からクスリを買っていた。
髪の毛のくすりばかりではない。髪の栄養に良いというアミノ酸や亜鉛のサプリ、頭皮の炎症を抑えるというクスリなど、日本国内では売っていない、あるいは成分が日本とは比べも物にならないほど濃い、ありとあらゆるクスリやサプリを個人輸入して使っていた。

結果は良好。山田さんはふさふさになっており、カツラを疑う同僚にはわざわざ髪をひっぱらせることまでした。クスリのことは誰にも言ってない。毎日の生活改善だとうそぶいた。

ただ、例の副作用・・・それは明らかに出ていた。
以前とは違う。顔にも産毛が多くなり、ヒゲの伸びるスピードも速くなった。
体毛も濃くなり、それまでなかった胸毛まで生えてきた。
爪の伸びるスピードも速い。

だが、それらは自分の体を毎日きれいに整えていけばなんとでもなる話だった。

・・・昨日までは。

最初に異変を感じたのは足の裏だった。
毛布にくるまって寝ようとしたところ、毛布の繊維が足の裏に引っ掛かり、
一瞬激痛が走った。足の裏の角質の剥がれに繊維が絡んだんだろうと、
あまり深くは考えなかった。

翌日、仕事中に今度は指先に激痛が走った。
書類を整理しているときに、用紙のフチが指に触れたのだが、
その時に何かが引っかかったようだった。

「トゲでも刺さったのか?」そう思って見て見ると、指先に確かになにかの突起がある。
わずか1ミリほどの突起だが、これを逆なでするように触ると痛みが走った。

なんとかして抜きたいとは思ったが、会社に毛抜きや細いピンセットがあるわけもなく、
そのまま放置して帰宅した。

4/7
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。