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不思議体験

悠雨さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

海辺の三姉妹
短編 2026/05/24 13:09 395view

すると背後から段々と緊急車両の音が近づいて来る。

消防車と救急車、そしてパトカー。

辺りが物々しくなる。俺は近くまで来て海を眺めてる警察官に話を聞いた。

「なんかあったんですか?」

「あー詳しいこと言えないけど、事故なんだよね、この辺で中学生くらいの男の子見てない?」

「見てないですね、さっき来たばかりで」

「そっかそっか。この辺封鎖するから下がってて」

そう言われ俺は警察官の誘導に従い、堤防から離れようとした時だった。

堤防に3つ並んだ木製の椅子が目に入った。
老婆がいない。

あの3人の老婆が居なくなっている。

「お巡りさん!さっきそこにおばあさんが3人いませんでした?」

老婆が座っていた辺りを指さす

「何言ってんの?ずっと兄ちゃん1人だったよ。ほら、下がって!」

そう言われるまま、俺は警察の誘導に従い、規制線の外まで出た。

その日はもう食事する気にはなれず、そのまま宿まで歩いて帰った。

翌朝、旅館の女将さんにそれとなく聞いてみた。

「昨日の夕方、警察とか消防来てましたけどなんかあったんですか?」

「可哀想な話でね。海で遊んでた高校生2人が流されちゃって今も捜索中なんですって」

老婆達の会話が頭を過ぎった。

あの3人、姉妹か?
彼女たちは人の死を予言していた?
それとも死神のように人の死を導いたのか?

俺は早々と旅館から出てタクシーに乗り込む。

駅まで出るためにはあの3人が居た海岸を通る。

「運転手さん、駅まで着いたら起こしてください」

「はいよ。お疲れだね」

「えぇ、ありがとうございます」

俺はぎゅっと目を閉じその街から離れるのを待つしかなかった。

あれ以来、何かと理由をつけて出張は断っている。

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