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心霊

プルプル布顚🍮さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

S駅怪異譚
長編 2026/05/18 15:49 61view

・S隧道の亡魂

 「これは、私と、私の友人Nが体験した話です。」
その日、Hさんとその友人・NさんはA駅に行って遊ぶ予定で一緒に電車に乗っていた。Nさんは昔から霊感体質だったようだ。
「それで、確か…S駅の前にS隧道(Sトンネル)があって、丁度そのS隧道に入った瞬間、Nが急に頭が痛いって言い出して。私は『S駅に一旦降りる?』って聞いたんですけど、Nは『絶対にS駅だけは駄目』って言って降りませんでした。」
それからS駅から二つ後の、I駅にNさんとHさんは降りた。駅に降りた瞬間、Nさんはベンチにもたれ掛かった。Nさんの顔色は真っ青である。
「遊びに行く予定だったんですけど、もうNがぐったりしちゃってたのでそのまま帰る事にしました。だけど…」
Nさんはそれを嫌がったそうだ。とにかくHさんはNさんを説得して帰らせる事に成功したのだが。
「再度S駅を通った時、またNが頭を抑えていました。そして、S隧道を通る時…」
Nさんは窓の外を睨みながら何かぶつぶつと呟いた。
「それで、私も窓の外へと視線を移したら…見たんです」

そこには沢山の青白い顔が浮かび上がっていた。
「それで、電車を降りた後Nに聞いたら、『多分あそこ上が墓地だよ。特に悪い霊じゃないけど、量が凄くて…』って言ってました。帰宅してから調べると、あのS隧道、本当に墓地の下を掘って造ったんだそうで、Nが言ってた事は合ってました。」
その他にもS隧道では白い服の女が逆さになって上からぶら下がっている、電車の窓に手形がつくなどの噂があった。
それからHさんはS駅・S隧道には極限近づかなくなったそうである。

・線路下の男

 あなたは、幽霊がどんな見た目をしていると思いますか。青白く透き通った靄のようなものを想像しているでしょうか。または、生きている人間と変わらぬ見た目をしているでしょうか。
私は…
「亡くなった瞬間」
だと思うのです。
 これは、私(プルプル布顚🍮)が実際に体験した話です。あれは、予定があって電車に乗って移動していた時の事。私は人混みの中に居ると酔ってしまう体質で、極限人の居ない一番後ろの車両に乗っていた。けれども運悪く、その日は人が多かったため少しだけ酔ってしまった。酔った時は窓の外を見たらいいと、どこかで聞いたので私は外を眺めていた。

「次は〜S〜…」
車内にアナウンスが流れる。S駅に電車が停まり、扉が開く。私はその時、反対側の開いていない扉の横に立っていて、閉じた扉の窓から外を見ていた。S駅のホームは半地下のような構造になっていて暗い。特に理由もないが何となく線路を見た。
 そしたら、そこに血塗れの男が横たわっていた。何か英語の文字が書かれている白色のパーカーに、青色のジーンズを穿いた二十代くらいの男性だった。目の焦点は合っておらず、僅かに痙攣している。他の人には見えていないのかと、私は辺りを見渡した。車内に乗っている人は皆、気付いていない様子だった。もう一度、その男が居た所を見ると…
「…ん?」
そこには、何も居なかった。その瞬間。何か硬い物で「ゴンッ!」っと殴られたかのような、激しい頭痛に襲われた。耳鳴りも激しい。取り敢えず、降りる駅まではそこまで遠くなかった為、私は降りずに電車に乗り続けた。この時だけは、時間がとても長く感じたのをよく覚えている。駅に降り、改札を出てから私は暫く近くのベンチに座って休んでいたのだが、中々体調は治らなかった。結局予定には少し遅れてしまった挙句、家に帰ってからも暫く体調は治らなかった。そしてその日の夜である。ここで以前私が投稿した「本と霊障」と関わってくる。「本と霊障」では、霊障が起きると噂の本の一冊目を読み終えた日の夜に怪体験をしたと書いたのだが、実はS駅の血塗れの男を見た日の夜でもあったのだ。(勿論、霊障が起きる本の一冊目を読み終えた日というのも本当だ。)正直、「本と霊障」にこの事を書くか迷ったが、私は書かなかった。理由は体験の内容であった。簡単に纏めると、「自分以外誰もいない部屋で足音がした」という体験なのだが、それ以来部屋に居ると何者かの気配を感じるようになった。何故かは判らないが、あの血塗れの男の話は話さない方が良い気がして、書かなかったのだ。最近になって漸くその気配が消えたので(霊障の起きる本の所為か別の気配は感じるが…)、今ここに書いているという事だ。あれからも、私はS駅を通りすがる事があったのだが、もうあの男を見る事は無かった。ただ、S駅を通りすがる時はやはり多少頭痛がするのだが。
 そして、S駅では過去に(「駅のホームで佇む女」で書いた)二十代女性と、同じく二十代の男性が人身事故によって亡くなっているという。
 
 もし、この話を読んだ方で、イニシャルで「S」という名前の東京都内の駅(名前をそのまま書いたら祟られそうなので…)に纏わる怪異譚を知っている方が居たら、コメントを宜しくお願いします。

あと、近頃「本と霊障 #2」を投稿しようと思っているのでもし宜しければそちらも読んで頂けると幸いです。(そちらも自己責任ですがね…)

<おまけ>

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