奇々怪々 お知らせ

呪い・祟り

期待の新人さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

ふ
長編 2025/12/03 23:05 604view

夫「起きたのか。」

私「うん。おはよ」

すごい喉が渇いて、水を飲もうと立ち上がった瞬間。
家の、インターホンが鳴った。

画面を見た。またあの恐怖を思い出し、手は震えていた。玄関の外には夫が立っていた。

外の夫は目が真っ黒で白目がなく、爬虫類のようで鋭い目をしていた。例の目だ。そしてインターホン越しに私に話しかけてきた。

「ふが、なくてみてる。ふふふふふ」「ふふ」「ふふふふふふ」

と。小さくて、脊椎まで響くような声で。ドアの外の夫は、ドアを破る勢いでドンドンドンとノックしていた。私は泣きそうになりながらも、ソファに座りこっちを見る夫に声をかけた。

が、彼に反応は無かった。もう一度、私は彼に声をかけた。彼に反応はなかった。

彼の顔を見た。彼の目玉は真っ黒で、鋭かった。あの時私にみせた笑顔は痕跡さえも残っていなかった。そして、彼は私からテレビへ視線を移し、また爆笑した。

「ふふふふふふふふ」と。

3/3
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。