ふたりで真っ赤になっている九郎の頭をわしゃわしゃして可愛がるのであった。
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取材も終わって京都に戻る各チーム。
夜は全員京都の旅館で宴会をしながら、取材の成果を発表するのだ。
もちろん朽屋たちはなんの成果も得られなかったのだが・・・外国人観光客と鹿とのトラブルは、鹿せんべいをあげずにイタズラしたり、鹿せんべい以外のお菓子をあげたりするマナー違反が原因であるとして、啓蒙的な記事にすることで意義のあるものにできると、皆をうまく丸め込んだ。また、リネアと鹿のかわいいツーショット写真で皆を強引にだまらせた。
ちなみにみどりさんは、生駒山の公衆トイレで心霊写真を撮ってしまい震えあがっていた。
最後にまた酔って赤ら顔のヴィンセント三上編集長がマイクを持って挨拶をした。
「みんな~~~、ありがとう! みんながいてくれて、オレは本当に幸せ者だぁぁ、うわ~~ん」
なぜか感極まって独り泣き出す編集長であった。
「リンちゃん、朽屋センパイ、このあと温泉入りにいきますよね?」九郎が誘う。
「もちろん・・・あ、でもリネアにはハードルが高いかなぁ、日本式ハダカの付き合い」
「ダイジョーブでぇす。日本の温泉文化、アニメでよく見てしってマス。それに、スウェーデンにも混浴でサウナに入る文化がありマスから、ワタシはダイジョーブデス」
「おぉ、心強いね、リネア」と朽屋。
「ここ、露天風呂がありますから、一緒に行きましょ」下調べ済みの九郎。
温泉と言えば、イレズミをした人は入浴できないところが多いが、この旅館ではタトゥーフレンドリーを掲げている。朽屋の背中にはタトゥーではないのだが、タトゥーにしか見えない魔王のシジル刻印とそれらを掴んでいるようなヤタガラスが描かれており、九郎は腕に小さなタトゥーがある。一応、以前は渋谷を根城にする松濤組のヒットマンであったので、その頃に入れたものだ。(※組での殺しはしていない)
リネアにも実は肩のあたりにタトゥーがある。それは植物の絵であり、ヤドリギ(ミストルティン)をモチーフにしたものだった。スウェーデンをはじめとする北欧圏にはタトゥー文化があり、タトゥー職人は国家認定の職人資格でもある。手工芸として認められるほど一般的な存在でもあった。
朽屋はそれを見てちょっと気になったが、センシティブな問題かもしれないと思って問いかけなかった。
「ね、姐さん・・・一緒にお風呂入るの、久しぶりですね・・・てへっ」照れてる九郎。
「えっ?一緒にお風呂入ったことなんてあったっけ?」
「渋谷!! 松濤組のボクの部屋で一緒にシャワー浴びたじゃないっすか!」
「ああ~~~・・・・・・なんで一緒に入ったんだろ(笑)」
「センパイ~~~~~(ノД`)・゜・。」
いろいろな思惑もありつつ、仲良く露天風呂に入る三人
「露天風呂、気持ちイイデスねー。自然の空気が感じられるし、星空が見えるの最高デス。スウェーデンではサウナから出て、そのまま湖に飛び込んだりしてイマシタ。自然の中のお風呂最高デス」リネアが遠くを見つめながら語る。
「へぇ~それ、やってみたいわ~~~」と朽屋。
「朽屋も、レンちゃんも絶対スウェーデン来てください。一緒に森を歩いて、一緒にエルクを見て、一緒にサウナに入りましょ! 今から楽しみデス!」
「OKOK、絶対行くよ」
星空を眺めながら話しあう朽屋とリネア。























kanaです。
久しぶりの朽屋瑠子シリーズは、なんとこれまでの最長22ページに到達してしまいました。
でもたぶん行間も多いし、読めば読めるのではないかと思います。
今回はちょっと笑えるシーン多めですかね。笑ったり、怖かったり、グロかったりしながら、ラストでジーンと来てくれるとイイなと思います。
今、コメント欄はどうも筆者以外の人は書き込めないようになっている感じですが、良いなと思った方はぜひ怖いねボタン押してってください。 ありがとうございました。
kanaです。裏話。
今回タイトルを-事件記者 朽屋瑠子-ではなく、-朽屋瑠子暗殺計画-にしようかと思っていたのですが、忘れてました。忘れてましたがこれでいいです。実はこの-朽屋瑠子暗殺計画-というのは、ウルトラセブンの「セブン暗殺計画」をネタに取り入れようと思っていたからです。なので最初にダンタリオンが朽屋をいろいろ調べるシーンがありますが、あそこはガッツ星人がアロンを使ってセブンをシベ上げるシーンのオマージュにするつもりでした。でも、ガッツ星人にはダン隊員ではなくセブンを暗殺する明確な理由がありましたが、ダンタリオンにはないので、完全オマージュは却下となりました。
後半、九郎とリネアが戦うシーンで、朽屋が「私のために争わないで!!」みたいなセリフを入れようとも考えましたが、まぁ朽屋はそんなこと言わないなとやめました。
それとリネアとのキスシーン。朽屋は感度を上げて調べ上げますが、この時の感度を3000倍にしようかと思ったのですが・・・自粛しました。さすがにそんなにないでしょと。
引き続き、お楽しみください。
↑ シベ上げる× → 調べ上げる〇
応援してます!朽屋瑠子シリーズおもろいです!by読者
kanaです。
22ページ読むのはツライけど、えっちなシーンだけどうしても見たいという御仁は、すべてをすっとばして17ページからお読みください(笑)
↑あー!
読者さんありがとうございます!
一般の方はまだコメント投稿できないのかと思ってました。ありがとうございます〜
全く九郎ちゃんがこんな悪い子だなんて(いいぞもっとやれ)。
いつも通り面白いw待ってました朽屋瑠子シリーズ!、、、いつか小説化しないかな
法王騎士団は大阪府警のマルボウですか?
↑わー、コメントありがとうございます。楽しんでいただいて何よりです。
マルボウはイタダキました。カチコミの時の「大阪(府警)じゃ!!」と略すんだなーというのが忘れられず。・・・法王騎士団、意外とコワイ。
今回は九郎大活躍ですね。しかも今回は九郎がいなかったら朽屋は死んでたかもしれないですからね。いい仕事と悪い仕事の両方を達成しました。
つなみに、自分の中での九郎は「宇崎ちゃんは遊びたい!」の宇崎ちゃん(胸はないバージョン)で、
リネアはなぜかずっと四国めたんが頭の中にいました。