彼女の部屋の片隅にいた【あれ】の話
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/07/03
12:04
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男は請うような悲しげな目で未菜の顔を見上げながら、じっと彼女の言葉に耳を傾けている。
その姿はまるで母親に叱られる男の子のような感じだった。
しばらくすると未菜はおもむろに立ち上がる。
その時には背後にいた異形の男の姿は消えていた。
彼女はゆっくりこちらに向かって歩き出す。
俺は慌てて枕に頭を横たえ瞳を閉じた。
しばらくすると額に未菜の息遣いを感じた。
彼女はボソリと呟く。
「あなたは裏切らないよね」
─???
意味の分からない言葉に混乱しながらも固く目を閉じているといつの間にか息遣いは失くなり、未菜の気配は失くなった。
※※※※※※※※※※
翌日も休みだったが、朝から用事のあった俺は朝6時過ぎには起床して身支度をしていた。
リビングの台所では未菜が朝食の準備をしているようだ。
和室で着替え終えた俺の視界に一瞬、片隅にある地味なカーペットが入る。
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面白かった!
コメントありがとうございます!
─ねこじろう
もっと評価されていい作品ですよね~!
応援してます。
とく
ありがとうございます
─ねこじろう
ひきこまれました。
こういう話すきです。
コメントありがとうございます
─ねこじろう