爆笑看護師

俺は今年４０になる、ありきたりな独身男性。

これは俺が三年前、
長年の飲酒が祟り肝炎で入院してた時の話なんだけどな。

そこは市内ではそこそこ大きな中規模クラスの病院で、パッと見は立派な建物だったよ。

ただ病棟の建物は結構老朽化が進んでいたようで、個室部屋の白壁にはあちこちシミがあり、ベッド傍らの窓もいかにもたてつけが悪い感じだったな。

入口ドア横手の壁にも廊下に沿うように窓が並んでいて廊下を行き交う患者さんや看護師さんの姿が伺うことが出来て、暇な時はぼんやり眺めていたんだ。

たまにストレッチャーに乗せられた急患が、数人の看護師さんに廊下を運ばれていく姿とかも見られたりしたな。

初めてあのおかしな看護師を見たのも、そんな時だったと思う。

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それは入院が始まり半月が経った頃合いだったかな、、、

ベッドで夕御飯を食べ終え、お茶を啜ってる時だった。

「大丈夫ですか？
しっかりしてくださいね！」

廊下の方からなにやら切羽詰まった声がする。

─また急患かな？

と思っていると、

「キャハハハハハハハハ、、、」

看護師たちの声に紛れて、楽しげに笑う女の笑い声が聞こえてきた。

なんだなんだ？とベッドに横たわったまま、入口ドア横手の窓に視線をやった。

すると窓の向こうに、
ストレッチャーに乗せられた老婆を押し運ぶ数人の看護師たちの姿が視界に入ってくる。