事故物件の日記帳
投稿者:太山みせる (35)
祖父の話だと、その部屋で3名が亡くなったということだった
事件の後は、当時大家だった祖父の父親は、誰にも貸すつもりはなかったらしい
しかし生活に困った人が事情を知りながら、格安でそこを貸して欲しいと頼み込んで来たので、再び貸すことにした
だがその人は3日と我慢ができなかった
夜になると幽霊が出るのだそうだ
その後ももう1人、お金に困ってるというので格安で貸してあげたが、先の人と同じように、幽霊が出ると言って出て行ってしまった
以来誰にも貸していないので、今でも夜になると幽霊が出るのかは分からないそうだ
いつどんな事件が起きたのかは、教えてくれなかった
先入観なしに見て報告してほしい、そう言われた
※
鍵を開けて中に入る
室内は台所とトイレ、洗面所、バスルーム、それに8畳の洋室と和室が1つずつあった
物がなくガランとしていることもあるが、それぞれの間取りが、思ったよりも広かった
時刻は午後11時、明るくなるまで、まだまだ時間はある
月田がビデオカメラで、他はスマホでそれぞれ動画や写真を撮りながらあちこちを巡る
「きゃっ!」
「どうした?」
悲鳴をあげたのは寺内だった
「誰かが私の足を掴んだ気がする」
大丈夫?と彼女の周りに皆が集まる
「ごめんね、気のせいかも…」
寺内がそう言った途端、今度は戸川が、
「今、誰か『のろう』って言った?」
と言い出した
言ってないよ、と全員が首を振る
「何だろう、気のせいかな?それとも幽霊かしら?」
戸川の顔は真っ青だった
ここまで開始3分、何と展開の早いことかと思ったが、念のため、自分たちが撮ったものを確認してみた
残念ながら、変なモノや声は入っていなかった
「事故物件だという先入観で、意識が過剰になってるんじゃないかな?」
と、リーダーの千野は見解を述べた
怪談を読んで久し振りに涙が出ました。子どもたちのほうが、ずっと魂レベルが高かったのですね。
ええ子達や🤭
母親の身勝手さにムカつくこれは愛情じゃなく執着。せっかく優しくしてくれたのにどこまでセリザワさんに迷惑かけ倒すねん!と、残念ながら舞さんのように優しい気持ちにはなれんかった。