古賀様と【忌蛇】
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/03/10
12:21
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ただ何度両親と連絡を取ろうと思って電話をしても繋がりません。
何かあったのでは?
心配になった私は結局まともにアポも取らずに、九州の実家に帰ることにしました。
※※※※※※※※※※
新幹線ローカルバスと乗り継ぎ、山裾の集落にある懐かしい日本家屋に着いた時はもう太陽はかなり高いところにありました。
ただいまあと元気よく玄関扉を開け広い玄関先に立った時、私の視界に入ったのはシンと静まり返った何とも殺風景な室内の様子でした。
なんの返事もなく玄関向こうに伸びる廊下は薄暗くがらんとしてます。
変だな?と思いながら靴を脱ぐと、私はまず一階奥の居間に行ってみました。
部屋はきちんと片付けられているのですが人の気配がありません。
私は声を掛けながら次々一階の部屋を見て回りました。
ですがやはり誰もいません。
しようがないので二階に上がってみます。
ぎしりぎしりと音をたてながら木の階段を上がりきった時、私は「あっ!」と思わず声を出しました。
黒光りする薄暗い廊下のあちこちに転がっているもの。
それは蛇の死骸でした。
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古賀さまこそが((( ;゚Д゚)))
普通の一家がカルト宗教に落ちていく話です
─ねこじろう
解説ありがとございます。カルト宗教がらみのヒトコワ話ですが、心霊的な要素も加味されていて、不気味な怖さにゾクゾクしました。グロテスクなだけではなく、妙にエロティックな雰囲気を醸し出しているところも、カルト宗教らしいですね。一家が崩壊していく様、絶望的なラストに思わず声を出してしまいました。
古賀様の存在が最後まであやふやで不気味な感じを持っていただけたら、作品の目論見としては成功としました。
─ねこじろう