【クリスマス特別編】サンタクロースの助手
投稿者:kana (210)
見ると、マッチ売りの少女かと見まがう女の子が鼻を垂らしながらこっちを見ていた。
「この子・・・キミの子?」
「はい・・・その・・・シングルマザーってやつをやってまして・・・たはは」
「あっ・・・そう・・・あぁ、ありがとう起こしてくれて」
「センパイ、ちょっとこの先の教会まで行きませんか?今日行くとパンとワインと、子供にはジュースがもらえるんですよ!! タダで!!」
「おぉ、たくましいな。よし行こう。神様とやらにちょっと文句も言いたいし、それに俺もサイフの中は33円しかないしな!!」
「きゃはは!クリスマスの夜だって言うのに、私たちったら貧乏ですねー!!」
「いや、ちょっと待て・・・」
オレは歩きながら近くの自販機に向かって行った。
そしておもむろに釣銭の出口に指を入れた。
「・・・あった・・・360円・・・」
オレは少し怖くなって釣銭をそのまま返した。
これは始まりに過ぎない。これからオレの前にはいろいろな幸運が舞い込むことだろう。
そしてその最初に出会ったこの親子を、幸せにしてやるのがとても大切な事に思えてきた。
「なぁ、幸せになりたいか?」
「う~ん、そうね、サっちゃんと一緒にこうしているだけでも十分幸せだけども・・・」
「そうか・・・幸せって、なんか不思議なもんだよな・・・」
「何言ってんですかセンパイ、そんなことより、さっ、早く教会行きましょ!」
何が何だかわからない。どうすれば良いのかまだわからない。
・・・だがきっと、行けばわかる。
「よしっ、行けばわかる!なんとかなるさ!」
「おおーセンパイ、なんだかよくわからないけど前向き!!カッコイイ!!そーゆーとこ好き!」
「へっ、そう?」(・・・なんだろ、この予感みたいな、ワクワクする感じ・・・)
クリスマスの夜のほんの小さな一角から、今、幸せな物語が始まろうとしていた。
続きはあるのですか? ほっこりしました。期待してます。
↑kamaです。読んでいただきありがとうございます。
続きは、みなさんの想像の中で膨らんでいただければいいかな、と思ってます。
サンタが人にプレゼントするのも「利他」ってことなのかもですね。
みなさん幸せになりますように。
デスノートのラストではリュークがバカ笑いしながら空を飛び回ってたけど(実写映画版)
このお話ではラストでサンタがバカ笑いしながら空を飛び回ってそうだよね。
いいお話でした。
優しいサンタさんは、誰の心のなかにもいます。
Kana さん、お返事ありがとうございます。
主人公のオレが幸せになるように思ってみます。
このほっこりした気持ちはKanaさんからのちょっと早いクリスマスプレゼント
と思いました。
他の作品も楽しく読ませて頂いてます。応援してます。
主人公はラストの親子に幸せの種は飲ませなかったと思う。
だって結婚すれば済むことだし。
教会に行こうと誘うのも結婚式のメタファーだと思う。
↑皆様コメントありがとうございますkanaです。いろいろ楽しんでいただけて何よりです。
他作品も読んでいただいてありがとうございます。この作品はクリスマス用にと思って書いたんですが、投稿したの早すぎました??なんか最近奇々怪々さんの新規投稿が活況であっという間に流されて行きそうですw 本番のクリスマス当日にはもうtopページから消えてますねこりゃ。学生さんが冬休みだからですかね? 年末の休みはみなさんの作品をゆっくり全部見させてもらいまーす!
いい話すぎて全然怖くはありませんでした。
↑それはよかったです。世の中には怖い話はぜったいに聞かないという人が大勢いるので、そーゆー人たちにも安心して読んでいただければと思いますし、怪談は怖いばかりじゃないんだと、ファンのすそ野を広げられれば本望です。