【鬼ぃちゃん事件】-事件記者 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (210)
相変わらず女子高生もテコンドーの蹴りを入れまくっているし、
朽屋が相手をした男たちは誰も立ち上がってこない。全員一撃で沈黙である。
ぶっ倒れた男たちの中でシャドーボクシングを撃ち続ける朽屋。
どうにもエンジンがかかってしまって止められない。
それを見て九郎は満足していた「姐さん、やっぱカッコイイなぁ~。ホレボレする」
九郎は再びバタフライナイフを展開して、先ほど朽屋が倒した豚に近づいて行く。
地面に横になったまま、立ち上がれず痛みで涙を流している豚の前に、九郎がしゃがみこんで語り掛ける。「お前らなぁ、姐さんにケンカ売るなんて100万年早いんだよ」そう言ってバタフライナイフの刃を豚の頬(トントロ)にペチペチと叩きつける。そのナイフを見て豚が一瞬泣き止む。そして青ざめる。(・・・ヘビのように蛇行した刃にまだらのダマスカス模様・・・)「そ、そのナイフ・・・くっ、九郎さんっ!?」豚はその特徴的なナイフを持つ少女をマジマジと見た。あまりにいつもの雰囲気と違っていたので気が付かなかったが、そこにいたのはまぎれもなく松濤組の殺し屋、九郎であった。
九郎はその蛇行したダマスカスナイフを豚の鼻の穴に突っ込んだ。
「動くなよオイ、動いたらおまえの鼻の穴がひとつにつながっちまうぜ」
「は・・・はひ、す、すびばせん、知らなかったんでつ・・・ゆるじで九郎さんっ・・・」
「そうか、じゃあ全員連れてすぐ引き返しな。・・・あと、あの姐さんの顔をよーく覚えておきな。次、手ぇ出したら、センター街に内臓ぶちまけてダイエットしてもらうからな」
「ぶ・・・ぶひ、わかりまひた!!」
九郎が豚の鼻からナイフを抜く。
豚は目から涙、鼻から鼻血、口からは泡を飛ばして仲間たちに命令を出す。
「全員撤収!!ひきあげだ!九郎さんの命令だ!ひきあげるぞ!!」
全員すでに朽屋と女子高生によってガタガタの状態だが、その命令を受けて逃げ始めた。
巨漢の豚には左右四人が肩を貸してやっとの思いで逃げ出している。
男たちがぞろぞろと去って行く。
「すいやせんでした九郎さん」
「すんません九郎さん」
「失礼します九郎さん」
みんな九郎に頭を下げて去って行く。
乱闘も終わり、ぽつんと取り残される朽屋と女子高生と九郎。
体育座りしてうつむく女子高生。
「・・・おにぃ・・・」とつぶやく。
「ねぇ、ケガしてない?大丈夫?病院行く?」心配して声をかける朽屋。
「・・・平気よ。悪いけどほっといてくれる?」
「そうはいかないよ。こんな時間に、こんなところでナニしてんだよ」
「・・・おせっかいね。なに?警察?補導員?」
「あなた、K女学園の生徒でしょ? 私もそこの卒業生なの。朽屋瑠子。よろしくね」
kamaです。朽屋瑠子シリーズ第12弾は、前回の「赤騎士事件」の流れを汲みながら以前公開した【鬼のいる街】という作品の解決編ともなっています。今回はアクションも多いので、マンガ的に楽しめるのではないかと思います。よろしく~~
瑠子シリーズ大ファンの地方在住者です。赤鬼のお兄さんと妹の香織ちゃん、某アニメを彷彿させるようで感動しました。九郎ちゃん♀と瑠子のバディ、これからも期待しています。
↑kamaです。コメントありがとうございます。いつもありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか。多分この後、組織は綾辻兄妹をスカウトするんじゃないですかね~。またいつか再登場する日も来るかもです。ちなみに、朽屋愛用のマグカップについてですが、実は第一話ですでに登場しております。三連休ヒマだ~という方は、ぜひ朽屋瑠子シリーズ読破してみてください~~~
10/7(土)21:00 渋谷区道玄坂のスクランブル交差点で暴走車が7人を撥ねる事故。
朽屋瑠子で渋谷が舞台というので、なにかあるだろうなとは思っていたが。
何と!死んだはずの赤い馬が調教されカプセルに封印されていたとは。
↑kamaです。そうです。朽屋はこれでケルベロスと赤い馬の2頭を使い魔として使役することになりました。カプセルの描写は、もちろんウルトラセブンのカプセル怪獣のオマージュです。もう何体か欲しいですね。
その事件って本当にあったんですか?違うならKamaさん天才ですね