【鬼ぃちゃん事件】-事件記者 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (210)
「・・・クチヤ・・・クチヤ・・・ええーーーーっ!!」
女子高生が驚いた顔で改めて朽屋の顔をマジマジと見つめる。
「ク、ク、クチヤ先輩~~~??あの伝説の!!」
「えっ、そ、そうだけど・・・伝説ってなによ!」
「だ、だって、高1入学早々に剣道部主将を1撃で倒して、柔道部員全員投げて、2年の時は全国大会出場選手にコーチして、3年の時に出したグラウンド10週のコースレコードは未だにやぶられず、私たちテコンドー部の先輩方も全員クチヤ先輩にボコボコにされ、助っ人で入ったソフトボールの試合では代打満塁逆転ホームラン打って・・・なのにどのスポーツクラブにも所属せず、全国大会にも出場しないから公式記録には一切載らず、新聞部でオカルト記事みたいなのばっか書いて笑ってたっていう・・・あの伝説の先輩!!」
「うっ・・・そういえばそんなこともあったような・・・黒歴史やないかい・・・」
「わ、わたしはK女学園テコンドー部副主将の綾辻 香織と申します。挨拶が遅れました」
「綾辻さんね。あなた、なにやってんのこんなイカガワシイところで・・・」
「パパ活じゃないですか?・・・なんなら紹介してあげるよ」
「九郎はちょっとだまっててねぇ~」
「ハイ、すいません」
「いや、そんなんじゃないんです・・・」綾辻が顔を赤らめて言う。
「そうだ、朽屋先輩ってオカルト好きなんですよね?じゃあ相談に乗ってもらえ・・・」
「相談? いいよ。でも、もう深夜で遅いから、また今度にしよっ! 今夜はちゃんとオウチへ帰って、あさって、日曜日に教会で会おう!」
「ハイ!ありがとうございます!」
・・・こうして謎のテコンドー少女を拾い、渋谷の夜は幕を閉じた。
・・・・・・
約束の日曜日。
「教会来るのも久しぶりだな・・・こんにちわ~」
「あぁ、朽屋様、ようこそ、はじめまして。ステファノ神父です」
「はじめましてステファノ神父。ルーカ神父の後任の方ですね」
「ハイ、よろしくお願いします」
「頼子さんはこちらにまだご滞在で?」
「いえ、ベアトリーチェ様は法王騎士団の方がお忙しいらしく、1日だけ怪我人の看病をしたあと、すぐ本国に戻られました」
「へぇ~。ゆっくりお話しする時間もなかったなぁ~。やっぱ団長ともなるとね~」
「朽屋様と団長とはこちらでご一緒に卒業されたと伺いましたが?」
「そうそう。当時はまだルーカ神父が騎士団の団長を務められてたんだけど、どうしても
頼子ちゃんを次期団長にしたいって、半ば無理やりイタリアに連れて帰ってねぇ~。
わたしはわたしでアメリカからお呼びがかかってね。グリンベレーの大佐に呼ばれて、しばらくカモネギメロン大学って所に行くことになって、3人はそれ以来離ればなれ・・・」
kamaです。朽屋瑠子シリーズ第12弾は、前回の「赤騎士事件」の流れを汲みながら以前公開した【鬼のいる街】という作品の解決編ともなっています。今回はアクションも多いので、マンガ的に楽しめるのではないかと思います。よろしく~~
瑠子シリーズ大ファンの地方在住者です。赤鬼のお兄さんと妹の香織ちゃん、某アニメを彷彿させるようで感動しました。九郎ちゃん♀と瑠子のバディ、これからも期待しています。
↑kamaです。コメントありがとうございます。いつもありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか。多分この後、組織は綾辻兄妹をスカウトするんじゃないですかね~。またいつか再登場する日も来るかもです。ちなみに、朽屋愛用のマグカップについてですが、実は第一話ですでに登場しております。三連休ヒマだ~という方は、ぜひ朽屋瑠子シリーズ読破してみてください~~~
10/7(土)21:00 渋谷区道玄坂のスクランブル交差点で暴走車が7人を撥ねる事故。
朽屋瑠子で渋谷が舞台というので、なにかあるだろうなとは思っていたが。
何と!死んだはずの赤い馬が調教されカプセルに封印されていたとは。
↑kamaです。そうです。朽屋はこれでケルベロスと赤い馬の2頭を使い魔として使役することになりました。カプセルの描写は、もちろんウルトラセブンのカプセル怪獣のオマージュです。もう何体か欲しいですね。
その事件って本当にあったんですか?違うならKamaさん天才ですね