【鬼ぃちゃん事件】-事件記者 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (210)
「ちょっと、なにやってんのよ!早く逃げなさいよ!」朽屋が女子高生の手を引く。
だが、女子高生はニヤリと笑った。「これからが本番よ。お姉さんがたこそ、巻き込まれたくなかったら早く逃げた方がいいわよ」・・・まったく動じない女子高生。
倒された男たちが立ち上がってくる。
「くっそ、てめぇ・・・なめやがって、お仕置きが必要だな!!」
男の一人が携帯で仲間を呼んでいる。
もう一人の男が女子高生に殴りかかってくる。それをかわし、再び蹴りをぶち込む女子高生。
「あーあ、もう、やめなさいってばホントに!」朽屋が怒鳴る。が、ケンカは収まらない。
「・・・姐さん、やりますか?」
九郎がどこかからバタフライナイフを出してチャラチャラ鳴らして展開する。
「九郎まで! それ早くしまって!!」
「ハイ」仕方なくバタフライナイフをしまう九郎。
ケンカは圧倒的。女子高生がハイレベルの足技で男たちをボコボコにしている。
地面でのたうち回っている男たち。
「もう・・・なんてこと?気が済んだ?早く逃げなよ!」あっけにとられながら朽屋が女子高生に向かって言う。・・・だが、遅かったようだ。
「オイオイオイオイ、おまえら逃がさねぇよ!!」
振り返ると、そこに10人ほどのハングレらしき男たちが集まってきていた。
「でぇやぁぁぁぁ!!」
なんと女子高生がそのハングレの群れの中に飛び掛かって行った。
「うそぉ! なんて子なの!?」朽屋も助けるために渋々ハングレの中に入って行く。
渋谷の路地裏で乱闘が始まった。
日焼けした肌にゴールドのネックレス、金髪ドレッドヘアの筋肉男が朽屋の腹に思い切りパンチを入れる。その威力に一瞬体が宙に浮く朽屋。殴った男はニヤリとしたが、次の瞬間には違和感を感じていた。今まで殴って来た女たちの腹とは明らかに違う感触・・・。鍛え上げられたシックスパックが瞬時に硬直した感触だ。
「・・・なかなか重いパンチ持ってるねぇ、兄さん。じゃ、次はこっちから行くよ!」
「ナニっ!? 効いてない?」
今度は朽屋の鋭いボディブローが筋肉男の身体に突き刺さる。左でレバーブロー、右でストマック、また左でキドニー・・・ことごとく急所に突き刺さる。それを受けて男の身体が「くの字」に曲がった次の瞬間、右のアッパーが男の顎を捉える。地面にふっとび、苦しそうにぐるぐると男がのたうち回る。やっと止まったかと思ったら、今度は胃の中のものを全部吐き出した。
「ほう、女だてらになかなかやるじゃない、ぶひひ」そういって朽屋の前に出てきたのは身長190センチはあろうかという全身イレズミの豚のような巨漢男だった。体重は優に200キロを越えそうだ。「どんな格闘家のパンチもワタシのこの腹には効かんよ! さぁ、打ってみよっ!!」自信満々にそう言って朽屋に腹を突き出してきた。
朽屋はそれを無視して、左ひざにムチのような強烈な蹴りを一撃入れる。
ボキッという不気味な音と共に巨漢の膝があらぬ方向に曲がり、あっという間に崩れ落ちる「ぷぎゃぁぁぁぁぁー!」
豚の断末魔が響き渡る。
kamaです。朽屋瑠子シリーズ第12弾は、前回の「赤騎士事件」の流れを汲みながら以前公開した【鬼のいる街】という作品の解決編ともなっています。今回はアクションも多いので、マンガ的に楽しめるのではないかと思います。よろしく~~
瑠子シリーズ大ファンの地方在住者です。赤鬼のお兄さんと妹の香織ちゃん、某アニメを彷彿させるようで感動しました。九郎ちゃん♀と瑠子のバディ、これからも期待しています。
↑kamaです。コメントありがとうございます。いつもありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか。多分この後、組織は綾辻兄妹をスカウトするんじゃないですかね~。またいつか再登場する日も来るかもです。ちなみに、朽屋愛用のマグカップについてですが、実は第一話ですでに登場しております。三連休ヒマだ~という方は、ぜひ朽屋瑠子シリーズ読破してみてください~~~
10/7(土)21:00 渋谷区道玄坂のスクランブル交差点で暴走車が7人を撥ねる事故。
朽屋瑠子で渋谷が舞台というので、なにかあるだろうなとは思っていたが。
何と!死んだはずの赤い馬が調教されカプセルに封印されていたとは。
↑kamaです。そうです。朽屋はこれでケルベロスと赤い馬の2頭を使い魔として使役することになりました。カプセルの描写は、もちろんウルトラセブンのカプセル怪獣のオマージュです。もう何体か欲しいですね。
その事件って本当にあったんですか?違うならKamaさん天才ですね