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妖怪・風習・伝奇

イエティさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

九尾伝説
短編 2021/03/10 13:45 6,751view
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九尾伝説、ルーツや正規の伝説はググれば出てくると思う。
これは、大叔母が子供の頃、大叔母の祖父に聞いた話。

大叔母の祖父の主観で書きたいと思います。

土地柄、キツネが多い地域だった。

4つ上の近所のねえさん、トキさんと、雪の中遊んでいた。

トキさんは、寺の生まれで、次の春で巫女さんになってしまう。

代々ある3つの家系から順番に婿を取り、子供を作るのがこの寺。

俺は、トキさんが知らない男と結婚するのが嫌だった。

それに、トキさんのお母さん、おばあちゃん、そのまたおばあちゃんも、

30歳になる前に亡くなっている。

巫女になるからいけないんだ、と、トキさんに巫女にならないように説得した。

トキさんは俺のことを好いていてくれて、寺から一緒に逃げることにした。

山に囲まれたこの村から逃げ出すには、雪が解けないといけない。

でも、雪が解けるのは春になって少し経ってから。

山を越えた隣の村に、俺の兄ちゃんが婿に行った。

隣の村まで行ければ…そう思った俺たちは、雪山を歩きだした。

案の定、すぐに迷ってしまった。

女の子のトキさんはかなり体力を消耗していて、もう動けそうにない。

洞窟を見つけ、俺たちはそこで暖を取った。

不思議だ。もう日が暮れたのに、洞窟の中は青っぽく淡く光っている。

ふと、父親に言われたことを思い出した。

「夜でも明るい洞窟があったら、赤い光だったら逃げなさい。
 青い光だったら祈りなさい。狐の神様がいるから、でも姿を見てはいけないよ」

赤い光というのは、火のことで、山賊がいることを示すから、だ。

この洞窟は青い。

つまり、この奥に狐の神様がいるかもしれない。

姿を見てはいけないって言われてたが、もしかしたら道を知っているかもしれない。

洞窟の奥へ奥へと進んだ。

途中、少し開けた場所に出た。

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コメント(3)
  • 切ねえ…

    2021/03/11/00:16
  • 寺にも巫女が居てるんだ!

    2021/04/17/00:56
  • キツネは残忍ですね

    2022/07/18/16:42

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