誰も覚えていない

と言ったその瞬間にB子が

「なんでそんなこと言うの！可哀想じゃん！もう%#<$€%!!!」
と急に泣き叫びながら
隣の部屋に行こうとするのです。

慌ててA子と私で止めて宥めてるうちに落ち着き、
「あれ？私なに…？」
とB子は直前の記憶がないようでしたので
なにもなかったことにしてその場はおさまりました。

その時はただ恐怖でパニックに陥っただけだろう…と思っただけでした。

時は流れて高校生になり

私は地元を少し離れて寮生活をしていたため、
夏休みに帰省して中学時代のメンバーと花火をすることになり久々に集まりました。

話題は高校や恋愛のことなどありきたりですが
昔話…とはいっても1〜3年前の話で盛り上がりました。

その中でB子に
「修学旅行の時泣き叫んだの覚えてる？」
と聞いたのですが
「なんそれ？」
と全く心当たりもない模様。
まぁ、パニックだったしそうか…と思い

続けてA子に尋ねると
「なんの話？」

その後同じ部屋の全員に聞いても同じ反応。
徐々に怖くなり一旦その話はやめました。

それと時期は同じくして
高校の寮内でも不思議な現象が起こりました。
元々伝統のある学校なので寮も古く
心霊現象の噂はたくさんありました。

夜に食堂で友人C美とD奈から
最近起こった不可解な出来事について
相談を受けていたその時、
食堂のカーテンが風もないのにひらりと動きました。