心霊系YouTuberの没動画
投稿者:rark (32)
原本さんはそう言って、僕らが戻ってきた道を指さします。
僕「え……?」
確かに僕らが通ってきた右に曲がる道があります。そして木之本さんらが行った、真っ直ぐの道も。しかし……
僕「……左側に道なんかりましたっけ……?」
向井「いや……なかったな……。」
木之本「行って見るか……」
「は!?」
僕ら3人は一斉に声を出しました。
木之本「いゃぁ、このまま帰ったら撮れ高とかなんもねぇだろ。このままボツになっちまったら、次回もお前らで行くからな(笑)」
流石にそれは避けたかった僕達は、しぶしぶついて行くことにしました。
左側の通路に入ると、すぐに階段があって、その階段は、下へ向かって伸びています。
原本「明らかにヤバいって……」
12段ほど降りると、そこには、鉄製の扉があり、木之本さんがドアノブに手をかけると、その扉は、簡単に開きました。
扉の向こうにあったのは、研究室のような場所。真ん中に手術台のようなものがあり、部屋の中に、縦横共に2メートルくらいの水槽が5つほど、手術台を囲むように置いてあります。そして、水槽一つ一つの中にミキサー?のような機械が設置されています。
原本「なぁ。○○(僕の名前)、○○(僕の名前)……!!」
原本さんが押し殺したような声で僕の肩を叩きます。すると、原本さんはひとつの水槽を指さします。その水槽の中には、
薄緑色の液体。そして、1メートル程の、大きな肉の塊のような物体が浮いているんです。
僕「なんかの肉ですかね?」
原本「馬鹿…。よく見てみろ……」
相変わらずどこか落ち着きがない原本さんに言われるがまま、その肉の塊をじっくりと見てみます。
ぐちゃぐちゃになった肉が固まったような……
ん?ちょっと赤みが強いな……
……え?
人の……髪の毛……?
その他にも、人の爪や、歯のようなものが肉のあちらこちらにくっついています。
原本「人…肉……ぽいよな……」
僕「いや、でも…途中で人の髪の毛とかが入ってしまったとか……」
原本「誰が歯なんか落とすんだよ……」
木之本「コレ……モザイクか、カットしねーと、いけねぇな…。」
ドキドキ、ハラハラ面白かったです。