ひとりごとの女性
投稿者:でこ坊 (1)
これは私が関東で社会人一年目を迎えた頃に体験した話です。
岡山県に元々住んでいた私はたまに関東には遊びに行く事はあっても、
実際に腰を据えて暮らしたことはなかったので、社会人として気を引き締めないとな
と思いつつも関東で新しい生活を迎えることに浮足立ち少しふわふわとした気持ちで、
日々を過ごしておりました。
そんな生活が少し変化を迎えたのは、
入社してから大体一か月ほどたったぐらいだった時でしょうか。
毎朝のバス通勤をする中で毎回私と同じ時間・同じ場所に乗ってくる、
言い方は悪いかもしれませんが少し変わった女性と通勤までの時間をともにしてました。
少し変わった人というのは、乗車してから降車するまでずっと独り言を話すようなそんな人でした。
最初は少し嫌だなと思っていましたが、人間とはおかしなもので一か月もするとその独り言にもなれて
通勤時に読書をしていてもそんなに気にならなくなりました。
そんなある日私が読書のための本を忘れぼーっと外を眺めていた時、
その女性が【信号機・・・】とほんとにぼそっと喋っていることに気が付きました。
いつもは職場の愚痴の独り言なのに珍しいなと思いつつ、特にその時は気にすることはなく、
職場に向かいました。その日の仕事が終わってバス停に向かうため信号待ちをしているとき、
そういえば女性が信号の事をぼそっと喋っていたことを不意に思い出しました。
まあ、別に何かがあるわけでもないしなあとも思いつつ行くでも戻るでもなくぼんやりと
信号機が青になってもその場で立っているとドンッという大きな音とともに大型のトレーラーが
私の目の前の交差点の前で横転していました。
もし、あのまま進んでいたら大型のトレーラーに巻き込まれていたな・・・と
間一髪で私は事故に巻き込まれずに済みました。たまたまだろうがラッキーだったなと思い
その日は家路につきました。
また数か月ぐらいたったころでしょうか、普段通り私がバスの中で本をパラパラと読み進めていると、
またその女性が【漫喫・・・】とぼそっと喋っていたのをその時聞きました。
過去の発言から信号機なら外の景色見て不意に発言したのはわかるが、なんで満喫なんだよ・・・。
とその時は全く気にも留めず会社に出勤しました。
その一週間後都内の某所に出張する用事があり、業務が終わった後漫画喫茶でもよろうかと考えていた時、
あの女性の満喫という言葉が脳裏によぎりました。
まさかなと思いながらもあの言葉が妙にひっかかり、漫画喫茶に行くことをなんとなくやめることにしたのです。
近くにいたら避けてしまいそうな人ですが、命に関わるような事件事故から身を守る助言をする人…だったのでしょうか
その女性は、自分以外の人にも見えていたのでしょうか…?
もしかして、投稿者のかたこそ特殊な能力を持っていて、自分に迫っている危機に関する言葉を、他人の言葉の中からアンテナで探り出しているのかも。
いつの話なんだろう
漫喫の立てこもりは近所で前にあったからなぁ
怖えっす
もしかしたら、投稿者の方にとっては守り神みたいな人ですね。