おかっぱ頭の女の子
投稿者:にゃん某 (9)
これは、私が小学1年生の頃に体験した話です。
その日はいつものように、学校から帰るとすぐに宿題を始めました。自分の勉強机に座り、ノートと教科書を取り出し、一生懸命問題を書き進めていました。一人で静かに書き続けていると、だんだん眠くなってきてしまい、ついに寝てしまったのです。
数分経った頃、突然肩を叩かれました。パッと顔を上げると、そこには見知らぬおかっぱ頭の女の子が立っていました。
白いシャツに赤いスカートを履いたその子は、私よりも少し歳上だったように思います。
「誰?」と聞くより先に、「○○が呼んでるよ。」とその子が言ったのです。○○の部分はよく聞き取れませんでした。
すると女の子は、私の部屋の窓を開け、ベランダから出て行きました。
うまく説明できませんが、次の瞬間から、私は自分の意思ではなく誰かに操られているような妙な感覚に陥りました。
勝手に部屋を出て、玄関へ向かい、そのまま外へ出たのです。そして家の門も超え、私は小学校へ向かうように歩いて行きました。早く、早く行かないと。○○が待ってる。自分の頭の中で声が聞こえる感覚でした。
すると突然、後ろから私の名前を呼ばれました。母です。その瞬間、私は我に帰り、自分がここまでの道を歩いてきたことに驚きました。
「あんた、どうしたの?何も言わずに出て行ったけど。大丈夫?」
自分でも何が何だか分からず、母に何と言えば良いか分かりませんでした。
その日以降、その女の子は一度も姿を現していません。
あの子が一体誰だったのか、「○○」とは誰のことだったのか、未だに分かりません。
あの時、母に呼び止められていなかったらどうなっていたんだろう?と、今でも思い出して怖くなります。
ちび○る子ちゃんをイメージした