ついてきた霊
投稿者:にゃん某 (9)
これは、私の母が子どもの頃に体験した話です。
ある年の夏休み、従兄弟たちと一緒に親戚の家に泊まりに行くことになりました。叔父の車に乗って、従兄弟たち数名で少し離れた親戚の家に向かっていました。
始めはみんなで楽しくお喋りをしていましたが、1時間ほど車に揺られていると、次第にうとうとしてきました。
母が何気なく左を見ると、車窓のすぐ外にフードを被った男性が立っているのが分かりました。最初は寝ぼけていたせいもあり、誰だろう…と疑問に思っていただけでしたが、だんだんそれがおかしいということに気が付きます。
車は同じスピードで走り続けているのに、その男性はずっと窓の外に立っているのです。恐怖を感じた次の瞬間、外にいたはずの男性が、突然助手席に乗ってきました。しかし、すぐに男性の姿は消えたそうです。
その日の夜、親戚の家の布団で眠っていた母は、金縛りにあいます。恐る恐る目を開けると、足元に先程のフードの男性が立っていたというのです。暫くするとこちらに背を向け、姿を消したそうです。
後から知った話ですが、叔父の車で通って来た道は、地元では有名な心霊スポットになっていたそうです。叔父はそういった類には興味が無く、母も従兄弟たちもまだ子どもだったため、それを知らずに通ってしまっていたということでした。
男性の霊は、たまたまそこを通った母と波長が合い、付いて来てしまったのかもしれません。
母は、未だにこの恐怖体験が忘れられず、その道を通るのを躊躇っているのだそうです。
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