奇々怪々 お知らせ

心霊

kanaさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

我慢していた霊 (加筆修正版)
長編 2023/03/03 05:25 4,497view
3

私は趣味のハイキングのため、とある低山に来ていました。
女子大生をやってた頃は山岳同好会にも入っており、
けっこうキツイ山にも登っていましたが、
今は会社勤めもありなかなか本格的な遠征は難しく・・・
それでも大自然の感覚だけは味わいたいという事で、
軽く登れる低山でハイキングを決行した、というわけです。

山頂まで行けば美味しい蕎麦やスイーツを出してくれるお店もあり、
帰りには温泉も楽しめます。目的の半分は、まぁそれです。

この山は連山になっており、小学生が遠足で登ってこれる
ハイキングコースから、かなり険しい上級者向けのコースまで

いろいろ揃っていて楽しいです。

今回私が選んだのは中級者コース。
今は上級者というほど無理はしたくないのと、
初心者コースはやはり人が多すぎるのがちょっと嫌でこちらにしました。

急な坂を超え、つり橋を渡り、御神木と呼ばれる大きな杉の木を過ぎたあたりで
少し広い場所に出ました。
登山道は左につづいていますが、右にも行こうと思えば行ける、そんな感じの所です。
おそらく沢に下るような場所です。

そう思いながら右の方を眺めていると、遠くに子供らしき姿が見えました。

「えっ?子供ひとりであんなところに!?」

いくらハイキングコースと言えども山は山。
子供が一人で、しかも登山道から外れたところを歩いているなんて危険です。
周りを見渡しましたが親らしき人は見当たりません。
私はその子の方へ小走りで駆け寄りました。

「ボクー!そんなとこで何してるのーーー?危ないよ―――!」

大きく声掛けしながら近寄って行きます。
するとその子も私に気が付いたのか、私の方を見ています。
でもこっちに来るでもなく、その場で小刻みに跳ねているのです。

あと数メートル。「ボクー、どうしたの?」と声をかけながら近寄って、
ハッと気が付きました。

1/3
コメント(3)
  • kamaです。毎度画像を入れるのにしっぱいしました。
    今は画像をうまくつけられるようになるのが目標です。

    2023/03/03/05:35
  • ほのぼのとした話だと思っていたら最後ちょっと怖かったです。
    kamaさんのお話、毎回楽しみにしています!

    2023/03/04/02:47
  • ↑kamaです。ありがとうございます。
    怖いボタン以外にほのぼのボタンも欲しい今日この頃です。
    また読んでくださいね。

    2023/03/04/08:02

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。