事件記者 朽屋瑠子
投稿者:kana (210)
そのように信徒たちが騒いだのが幸いしたのか、ケルベロスはそちらに気を取られ
柱に縛り付けられて身動きの取れない斉門和尚のことは眼中にないようだった。
「ピンポ~ン」施設の正門前で呼び鈴を鳴らす朽屋瑠子。
「こんばんわ~夜分遅くすいません~。ワタクシ、UFOとキャトルミューティレーション専門のオカルト雑誌
『月刊モー』編集部のクチヤ・ルコと申します~あのー取材を申し込みたいのですがー」
早口でまくし立てる朽屋の問いかけに、誰も応答しない。
と思っていると、中から大勢の人間の叫び声が聞こえだした。
「ん?なんの騒ぎ?」そう思っていると、中から扉が開き、大勢の信徒たちが慌てて飛び出してきた。
(やった、扉ぶちこわす手間がはぶけたわ)と思って中を覗いてみると、
巨大な熊よりさらに大きな獣が、次から次と人を襲って食っているところだった。
「アレは?・・・3頭いる?いや、1頭だ。いやちがう、3頭で1頭だ!ケルベロスだ!!
やばいっ!、リーダー、早くクルマまで逃げて!」
急いでジムニーまで走る朽屋とリーダー。
「ななな、なんじゃありゃ、早く!早く逃げよう!」
慌てるリーダーを尻目に朽屋はまた無線で連絡を入れている。
「ジョウキョウカイテキ、シエンコウ」
「リーダー、ここで大人しくしてて。私ちょっとアレ狩ってくるわ」
「へ?」リーダーがキツネにつままれたような顔で朽屋を見る。
それにお構いなしで朽屋はジムニーのラゲッジスペースを開き、
床面にあった隠しレバーのようにものをガチャッと引き上げた。
その途端、ラゲッジの床面が開き、大きなトランクケースが上がって来た。
トランクを開けると、そこにはスペースいっぱいの長さのライフルが現れた。
それを持ち上げると、折りたたんであったフォールディングストックを伸ばし、
さらに長尺となった。ケースから見たことのない弾丸を取り出す。
薬莢部分は非常に太く、火薬量が多そうだが、弾頭部分は比較的細く長くなっている。
それだと恐ろしく貫通力が高くなるのが想像できる。
朽屋はその弾丸3発を額に当て、何かつぶやく。すると弾丸が青白く光り出した。
朽屋は弾丸2発をマガジンに装填し、1発をチェンバー内に装填した。
「ひえ~~エレファントガン(象撃ち銃)かよ!どっからそんなモン!?」
驚きの表情で朽屋を見るリーダー。
kamaです。
こちらのお話を読む前に、私の投稿した「狩り宿の男」と「狩りの真実」をお読みになられると、前日譚としてより作品が楽しく読めると思います。
よろしくお願いします。
kamaです。
主人公の朽屋瑠子の声は、にじさんじのVtuber、レイン・パターソンさんの声をイメージしながら書きました。
前日譚とどちらも読ませていただきました!
とても読んでいて夢中になれる文章で素敵でした…..!
描写が細かくて、情景がわかりやすく脳裏に浮かんできて読みやすかったです!
続きも楽しみにしてます、!
↑kamaです。たくさん読んでいただいてありがとうございます。感謝!!
次回の予定は来年ですか?
↑kamaです。
次回作は来年になりそうですね。
他にも投稿しておきたい作品がたくさんありますので、次回のクッチャルコはお正月休みにじっくり書きたいと思います。
そう言えば確か以前に猪にまつわる話を投稿されましたが「殺生石」の周りで猪の死骸が発見したみたいだな。
↑なんだか意味深ですね。
おちゃらけて始まったから笑える話かなと思ったら
途中「スゴイ!お姉ちゃんもスゴイ!人間ってスゴイんだね!人間大好き!!」って子犬のセリフで
(´;ω;`)ブワッ ってなった。
↑kamaです。ありがとうございます。犬好きな人にはかわいそうなシーンもあり、申し訳ないです。
kamaです。
19ページ目にあった
「実は朽屋が寝てしまったあとにリーダーがあれこれいじりまわして遊んでいたらしい。」
という文章は、リーダーが朽屋の体をいじってるようにも読めてセンシティブでしたので、
「実は朽屋が眠っている間にリーダーがこのライフルをいじりまわして遊んでいたらしい。」
に変更させていただきました。
投稿後にも変更できるのが奇々怪々さんのいいところですね。
一昔前のSSをみたいで読みやすくて面白いです。クッチャルコはそのうち「キミたち〜!」とか言い始めるんですか?w
↑kamaです。どこかでいれますかw
獣医の犬の話しとか犬系多いですね
犬飼ってるんですか?
↑kamaです。
今は飼ってませんが犬も猫も鳥もハムスターも飼ってたことがあります。