人違いで殺されかけた話
投稿者:with (43)
「あ、あの!あのおっさ…男の人に今さっきつけられたんですが…」
俺自身意識はしていなかったが、声に出すとかなり動揺してしどろもどろになってた。
お巡りさんも『一度、息を整えてください』と優しく宥めてくれたので、俺は再度同じ事を話した。
するとお巡りさんは『あー…』と言葉を詰まらせた後、『こちらで確認しますので、〇〇さんは今自宅ですか?折り返し連絡しますのでそのまま安全な所にいてください』と言われたので、返事をしようとしたら「ひゃい!」と噛んだ。
しばらくすると折り返し電話が来たので取ってみれば『〇〇さんが仰られたように××さん(男の名前)は外出されているようです。なので、外出の予定が無ければ今日はあまり出歩かないようにしてください』と言われた。
続けて男を見つけたら改めて連絡してくれるとも言われたので、俺は「お願いします」と携帯越しに頭を下げた。
それから数時間後、男の身柄が確保されたとお巡りさんから連絡が来た。
男は飽くまでも買い物に出かけてたと白を切っていたが、俺の証言もあるので厳重注意を受けたそうだ。
だが、警察に出来る事は警告や禁止命令の措置に限るので、もし男が再び強行に走れば、まさに行動に移した後に出動するしかない。
つまり、俺の身に何かがないと警察は動けないのだ。
お巡りさんは申し訳なさそうに『なので生活圏を変えるとか…』と助言してくれた。
因みに、男の家族は割とまともなので今回の一件を聞いて引っ越し費用はもってくれると言ってくれているらしい。
それならばと俺も引っ越しには承諾したが、物件を探す時間は欲しいので良い物件を見つけたら請求も兼ねて男の家族に連絡を取り次いで貰う事になった。
「…てな事があったわ」
お決まりのように友達に事の詳細を話すと、乾いた笑いを返された。
「厄日だな」
そう言って友達はなけなしのバイト代で回転寿司をごちそうしてくれた。
やはり持つべきものは友達だなと思った。
それで引っ越しの事を相談すると、一緒にホームページで良さそうな物件を探してくれた。
実際に内見してようやく引っ越し先を見つけた俺は、家に着いたら費用の請求に一旦お巡りさんに連絡して男の家族に取り次いでもらおうと思ってたんだが、その帰り道にとうとう事件は起きてしまった。
「みつけたぞおおおおおお!てめえこの野郎がああああ!」
まるでヤクザのカチコミ映画のような怒声が空気を揺らした。
ビクっと肩を跳ねた俺は恐る恐る振り返る。
俺が今住んでいるアパートはちょっと閑散とした路地の奥にあるんだが、空が暗くなってきた道路の中央にあの男が佇んでいた。
空は暗いが服の色が認識できる程度には日の光は残っている。
そして、男が刃物を構えているのが見えた。
(あ、マジで殺される)
そう思った瞬時に俺は走り出していた。
人間、恐怖に陥ると体が硬直するとは言うが、我ながらよく足が動いたものだ。
「待てコラてめえええええ!」
どんな理由にせよ助かって良かったです。
幽霊より怖いわ
文章上手いし読みやすかった
友人の反応からガチな感じする
やっぱり一番怖いのは生きている人間ですね
人違いなのにこんなんに目付けられたら溜まったもんじゃないね…
友達が黒幕ってことか
友達サイコパス。
もう死刑でいいだろ
頭イカれてるやつは終身刑にしてほしいね
そうゆう奴は死刑だろ
加害の可能性がある基地を野放しとは…。どんな事情とかは人違いで襲われた方には知ったこっちゃないし、ホンモノの娘の加害者と同じ檻ん中入れて勝手にやっちゃってくれればいいよと言いたくなるな。