またまた 事故物件に住んでた時の話

大学生の時に女性が自殺した東京都某区の格安好立地の事故物件に住んでた時の話を2個ほどまた思い出したので…

一つ目の怪奇現象は炊飯器の話で、一人暮らしに際して格安の炊飯器を買ったのだが、これがなかなかのポンコツであった。
他の炊飯器がどうかはわからないのだが、保温を解除するには保温ボタンを押さなければ一生保温しっぱなしというもので、一度九州に旅行した際に約一週間ほど保温しっぱなしにしてしまった事がある。

ある日、ボンカレー中辛と米一合というささやかな夕食を済ませた後、ベットに身体を預けてまどろんでいたのだが、視界の端に炊飯器の保温のランプが写っていた。
保温ボタンを押して保温を取り消そうにもベットから身体を起こす気になれず、知らんぷりを決めて小休止しようとしたところ

ホオン ヲ トリケシ マシタ

という電子音が流れた。
電子音自体は正常なのだが、ボタンを押してないのにそれが流れたという事態が異常で、俺しかいないこの部屋で、俺以外の”誰か”が押したのかという思いを押し殺し、炊飯器に目をやると保温のランプはやっぱり消えていた。

心底ゾッとした俺は財布と携帯、家の鍵をポケットにねじ込み、急いで部屋の外に出た。
玄関を通る際に件の炊飯器の前を通らなくてはならないため、一応、炊飯器を乗せているラックごと蹴り倒してから外に出た記憶がある。
部屋の鍵を閉めて近所の後輩の家に上がり込み、長時間のJINROで身体を内側から清めた後、日の出と共に部屋に戻ったのだが炊飯器がラックごと倒れてること以外に特に変わったことは無かったので気にしないことにした。
ちなみに今もその炊飯器を問題なく使っているが、怪奇現象は後にも先にもその一回きりだった。

二つ目の怪奇現象は、たしか三年生の頃の梅雨が終わりかけのシーズンだったので入居して3~4か月後くらいの話である。
電子機器、特に充電器がよく壊れるようになっていたため100均の充電コードを使っていたのだが、ある時から充電コードだけでなく携帯そのものにまで異常が発生するようになった。

最初は、ブラウザの読み込みが異常なほど遅くなったり、ホームボタンを押したり画面をスワイプをしても反応し辛くなるだけだったのだが、ある日、好みのA○を探していた時に画面が一切動かなくなった。

それどころか、文字入力スペースに「ここここここここここここここここここここここここ」と勝手に文字が打たれ始めたのだった。

突然の「こ」の連打に困惑したが、これは「こ」の連打でなく「ここ(にいる)」の連打なのでは。。。
それともこのまま見続けたら「こ」の後に「ろ」が来て最後に「す」が来てしまうのだろうか。。。
ついに困惑を通り越して明確に恐怖したのだが、電源ボタンを押しても画面は消えないどころか「こ」の連打が止まらない。

俺は心底怖がってはいたが、当時使ってたAndroidは背面の蓋を剥がすとSDカードやSIMカードの挿入口と、取り外し可能なバッテリーを剥き出しに出来たため、バッテリーを外して「ﾋﾞｬｵ!!」という奇声と共に壁に投げつけ、携帯本体をとりあえず電子レンジの中に放り込み、逃げるように部屋を出てバイト先のカラオケに転がり込み、シフト終わりの先輩や後輩と合流し、朝までフリータイム飲み放題で時間を潰した。

家に戻るとやっぱり特に異常は無く、バッテリーを入れ直すと携帯も正常に動いたのだが、「こ」と打つと「ここ」が予測変換トップに出てきたのが異常に怖かったので、「ここ」の学習削除をした後、10回ほど「ココス」と入力し携帯にココスを教え込んだ後、酒臭い体のまま大学に向かった記憶がある。

他にも朝起きたら部屋の鍵が何度も空いていたり、夜中に独りでにトイレが流れる時期があったり、彼女と通話していると女性の声が聞こえると言われたりなど細やかな怪奇現象は多数あったのですが、話が短すぎたり、解決方法が下ネタだったりと中々どうして文章にするには適さないため割愛させていただきます。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
他にも思い出したらまた書きます。
ではまた。。。