空き家の洋館に閉じ込められた話
投稿者:ドロケイ (15)
私が小学校4年生の頃、毎日学校から帰ると家の前で近所の友達と遊ぶのが日課でした。
この日は、少し年上の子供たちのグループに混ぜてもらい、遊ぶことになりました。当時、学区内の外に出ることは校則で禁止されていたんですが、一緒について行くうちに学区外に出てしまい、やっぱり帰ろうかと思ったのですが、どこに行くのか好奇心が勝ってしまいました。
ついた場所は、大きなお屋敷のような敷地で、入り口の門の鎖は外れていました。勝手に入ったら怒られる!と心配になったもの、森のような敷地の真ん中にある古い洋館を見たときには、なんだか探検隊になった気分になりました。
どうやら長い間空き家のようで、ところどころが朽ち果てていて、外壁にはツタの葉が張っていて不気味です。
そして、ここでみんなで「かくれんぼ」をすることになりました。
鍵のかかってない勝手口のような扉から中に入り、まずは1階、2階の部屋を見てまわりながら、お互い冗談で「後ろに幽霊がいるー!」など叫んでいました。
そして、かくれんぼ開始。五人いたので、1人が鬼で、四人が所々に隠れます。
私は2階のトイレに隠れました。
しかし、もう日が暮れ始めてて、暗くなり始めたこともあり、早く見つかって帰ろうと思った時、隠れていたトイレに突然大人の男の人が入ってきました。
私は「怒られる」と思い、とっさに「ごめんなさい」と誤りながら頭を下げました。
頭を上げるとと男の人はもういませんでした。
怖くなった私はかくれんぼなどどうでもよくなり、すぐに友達のところに戻ろうとしましたが、なぜかトイレのドアの鍵が開きません。何をどうしても鍵が解除できないのです・・・。
もうトイレの中は暗くなってきて、泣きながらみんなに助けてーと叫びました。
友達が外から引っ張っても開けることができない。
とうとう古いトイレに閉じ込められたまま、友達が助けを呼びに行ってる間放心状態で過ごしました。
しばらくして一人の友だちの親が鍵を壊して開けてくれて外に出ることができました。
後から聞いたところ、大人の男の人など誰も見ていないと言います。
あの男の人が何者だったのかは不明ですが、この時の経験から、お化けや幽霊よりも狭い場所に閉じ込められることの方がトラウマになりました。
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