一番の親友が一番私を憎んでいた話
投稿者:ドロケイ (15)
私には幼い頃から大親友と言えるレイコがいた。
物心ついた頃から、一緒に髪の毛を伸ばして、かわいい髪飾りをお揃いにしたり、人形で遊んだり、いつもうちの母かレイコの母が手作りの服を作っては、同じものをあげたり、もらったりとなんだか双子のような関係でもあったレイコはいつも私の昔の思い出に登場する。
学校の成績もなんとなく似た感じで、勉強はあまり出来なかった方だ。
お互い、高校進学も行けるレベルのところに行くしかないねーっと言った感じで、進路もやる気がないところまでが似ていた。
しかし、一緒に推薦で行ける私立のある女子校に行こうと言っていたはずなのに、なんとレイコは私に内緒で猛勉強をしていたらしく、希望の人気公立高校に合格し、その時からレイコとの交流は途切れた。
私はショックとはまた違った感情で、現実を受け止めるしかないと思うようにしていた。
その後、再びレイコと再会することになったのは、中学校の同窓会である。みんな30代手前の風貌になっていた中レイコを見つけた。
私は当時、新婚ホヤホヤで、その数ヶ月後は旦那の仕事の関係で渡米することが決まっていた。
とりあえず今まで連絡はしていなかったもの、知らない間柄ではないので、今の近況を伝えることにした。
レイコは急に笑い出し、「なんだか、私より幸せそうだね・・・、私に勝てて嬉しい?」と言った。
一瞬のことで耳を疑ったけど、レイコは子供の頃から私といつも比べられることに嫌気がさしていて、ずっと恨んできたんだそう。
だから、いつでも不幸になればいいのにと毎朝毎晩私に向けて祈っていたらしい。
しばらくは眠れなくなるほどゾッとした体験でした。
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