彼氏と一緒にテレビの怪談番組を見て楽しんでいた時の事。
ちょうど、『ベッドの下に包丁を持った殺人鬼が潜んでいた』というヒトコワの再現ドラマをやっているところで、彼氏が横からクチを挟んできた。
「ははは、これは現実的じゃないな。ベッドの下なんてせいぜい人がひとり入れるかどうかくらいの高さだろ? だから包丁に力を入れてエイって突き刺すための可動範囲が狭いっていうか、要は0距離で包丁を撃ち込まなきゃいけないじゃん? ベッドだって分厚いマットレスとか、スプリングの金具とかもたくさん入ってるし、そんなとこ包丁で刺したってそう簡単には通らないよ。ましてやそこからさらに人体を刺すなんて、ほぼ不可能だね。どんだけ長い包丁だよ」
「へぇ~・・・」と思った。
なるほど、言われてみればそんなものか。
そこまで瞬時に想像できるなんて、頭いいかも。自分はただ怖くてそこまで頭が回らない。そもそも知らない男がベッドの下に隠れてること自体が怖いし。
・・・そんな仲睦まじく思えたカップルにも別れの時が訪れた。
彼氏との思い出の部屋からさっさと引っ越したい。そう思った。
引っ越しの片づけのため、ベッドからマットレスをあげてみると、不審なものが見つかった。
マットレスの裏が、まるで包丁で何度も突き刺したかのように刺し傷だらけだった。
どうやら彼は、ここで既にテスト済みだったようだ・・・。
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Mameです。こちらは以前書いた「ベッドの下の殺人鬼」を加筆修正したバージョンになります。
ストーリーの流れをより違和感ない感じにしました。