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不思議体験

たちさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

嘘
長編 2025/01/24 07:42 818view
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20代前半の頃、男性4人、女性2人の6人でよく遊んでいた。

時期は7月末。
みんなで集まり夏の予定を話あっていた。
大きいプールに行こう。避暑地に行ってゆっくりしよう。バーベキューしよう。
と案が次々と出た。どの案も決めかねていた時、「キャンプは?」という声が聞こえた。
全員快諾し初のキャンプをする計画を立てる話が始まった。
場所、日時、持ち物、予定を立てる話だけで大いに盛り上がった。
場所は車で約1時間ほどの所にある海に決定した。海といっても山から流れてきている川のそば。浅い川を渡り、砂浜の先に海がある。
その海には以前遊びに行ったことがあるので川の位置は把握済み。
9月初めの休みの日の朝に出発し、食糧などを買いながら現地に向かうことにした。

それまでに各々が準備するものも決め、後は当日を迎えるだけとなった。

キャンプ当日。
車2台に乗り合い、現地へ向かう途中に買い物を済ませ海へと急いだ。
2時間ほどかけて到着し、早速テントを張り始めた。
無事にテントを張り終えたら目の前の川で遊ぶもの、バーベキューの準備をするもの、テント内で休憩するなどそれぞれが思い思いの時間を過ごしていた。
楽しい時間は驚くほど早く、あっという間に夕方になった。
全員でワイワイしながら夕食の準備をし、火の周りを囲いながら座り、昼間とは全く違うのんびりとした時間が流れた。
夜も更けて、女性2人は帰宅することとなった。翌日、またこの場所で待ち合わせの約束をし送り出した。
残った男性陣はその後も夜遅くまで火を囲いながらまったりとした時間を楽しんだ。
「そろそろ、テントに入るか。」

「そうだな。」
「寝袋、寝袋ー」
ぎゅうぎゅうになりながら横になった。
疲れていたこともあり、横になるとすぐに寝落ちしそうな感じだった。しかし、せっかくのキャンプ。思う存分楽しみたいという気持ちがまだ強かった。それは他の3人も同じようだ。
すると、友人が
「怖い話でもする?」と沈黙を破った。
「いいねー!」
「やろう、やろう!」
いざ、怪談話をしようと思ってもみんな霊感があるわけでもなく、心霊体験などもしたことはないのでイマイチ盛り上がりに欠けていた。
そんな中、最後に私の番が回ってきた。
私も他の友人達同様に霊感もなく、心霊体験もない。どうにかして他の3人を怖がらせたいと思った。

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