心霊系YouTuberの没動画
投稿者:rark (32)
「心霊系YouTuberの没動画」
夏の3代力作。一夜目
※この作品はフィクションです。実際の人物、地名、団体などは一切関係がありません。
「心霊系YouTuberの没動画」
僕の通ってる高校の部活のOBである先輩。木之本さん(仮名)はYouTubeで心霊スポットに突撃する。という、
コンテンツで動画を投稿しています。しかし、登録者数も少なく、
大学が忙しいのかもしれませんが、投稿頻度も3週間に1回出るか出ないか。別にそれだけならいいのですが、僕ら後輩にとって1番嫌だったのは、その先輩の何が楽しいのか分からないような突撃企画に巻き込まれるということ。
僕が所属している部活の中には、
当然そういうオカルト系が苦手な人もいます。僕はというと、むしろオカルト好きな方なのですが、なんせその動画を撮影する時間は、早くても夜の10時頃。なので、家に着くのは、夜中の3時くらい。酷い時には、
深夜0時に始まって朝の五時に家に着いたことも。
そんな感じで、こんな鬼畜な動画撮影に協力なんて、みんな嫌がるに決まっている。
夏休みに入って間もない頃、例の木之本さんから連絡が入りました。
まさかと思い、開いてみると、そのまさかでした。
メールの内容
「おめでとう!今回の企画にお前が選ばれた!夜の10時にいつものコンビニに俺が迎えに行くから……」
「何もおめでたくねーよ……」
僕は途中でメールを読むのをやめ、簡単な返信をして、ため息を1つ。そして鬼畜撮影のための準備をします。
集合場所のコンビニに行くと、僕の他にも2人の先輩がいました。
今回は、当時1年生だった僕と、2年生の向井さん(仮名)向井さんは、不良。とまでは行かないのですが、ヤンキーの友達。みたいな感じ。そんな事とは裏腹に、とてもクールな印象の人。
そしてもう1人3年生の原本さん(仮名)。この人は、優しい人ではありますが、
幽霊が大の苦手で、この企画と相性最悪。
まぁこんな感じで、今回は僕を含めて、この3人が生贄に選ばれたわけです。
原本さんの奢りで、僕ら3人がアイス食ってると、そこに木之本さんが到着します。
原本さんが助手席。そして僕と向井が後ろの席に乗り込みます。
今回は、ボクらが住んでいるところから、40分くらい走らせた所にある山。山というよりは、山の中にある謎の研究所を調べて欲しいとの事。
向井「その情報。複数人じゃなくて、1人の視聴者からの依頼だったんでしょ?ワンチャンデマかも知れませんよ?」
木之本「数少ない視聴者さんからの依頼なんだから、行くしかないだろ?」
向井「あ、自覚あったんだ……」
ドキドキ、ハラハラ面白かったです。